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お遍路ウォーキング日記(92:三十七番岩本寺へ ⑩)

【2024年4月5日(金曜日)☁️/☂️】

 七子ななこ峠を越えて四万十町に入った。まずは目前に仁井田にいだという米所がある。JR土讃線にも仁井田という駅がある。

 今でこそ四万十町と名乗っているがもとは窪川と呼ばれていた町だ。窪川は鉄道が分岐する交通の要衝だった事で今でも窪川と呼ばれるほど有名な場所だ。

 窪川町は平成大合併の際に四万十川流域にある大正町、十和村とおわそんと合併している。同じころもっと下流にある中村市がやはり隣の西土佐村(かつて日本最高気温を記録した場所、江川崎えかわさきのある場所)と対等合併して四万十市となっていて一時期問題にもなった。四万十市発足の方が早かったが四万十町と新町名が合併協議会で決定した方が早くて四万十市は四万十町の取消はできなかったと云う話だ。どちらにしても四万十という名前は譲れなかったらしい。

 そしてこの窪川も昭和大合併の際に東隣の仁井田村はじめ幾つかの村と合併していた。仁井田は今でも土佐の米所として有名で、高知の最高ブランド「仁井田米」の産地だ。品種は西日本に多いヒノヒカリ、それに「ひえり」「十和とおわ錦」という香り米をブレンドしたものと、ヒノヒカリのみの二種類がある。また香り米だけでも流通している。我が家は巡礼の際にはこの仁井田米をたくさん買って帰るくらい気に入っていた。通販でも買っていたし、「土佐の香り米」も買っていた時期がある。その後簡単に手に入る「ゆめぴりか」にその座を譲ったが、ゆめぴりかが流通する前数年間は我が家の米というと仁井田米(香り米入り)だった。

 高知県が米所でもあることはあまり知られていない言うのも四国は各県が米所を名乗っていて県境を越えると隣の県の米など売ってられるかと言わんばかりに地元米推しが強い。

 しかし香り米という文化を受け継いでそれをヒノヒカリとブレンドした仁井田米は紛れもなく四国一の米だと思っている。「亀泉」、「酔鯨」などと言った土佐の日本酒のレベルの高さを見てもわかると思う。

 現在地はその米所でもある仁井田に入りかかっているあたり。このあたりは高知県内でも標高が高く昼夜の寒暖差の激しい水稲耕作に適した地なのだそうだ。確かに冬場このあたりを通ると南国土佐でありながら雪が積もっている事がある。

 そして七子峠を越えると田園地帯を通り抜け、途中から一気に坂を下った一番下のあたりに窪川の町がある。その坂が始まったあたりに道の駅「あぐり窪川」と「ゆういんぐ四万十」という観光物産センターがある。

 あぐり窪川は豚まんが有名で、多くの人が豚まんを求めてやって来る。窪川駅から2㎞近い上り坂を上がってくる人もいるらしい。

 方やゆういんぐ四万十も食事が美味しい、コスパが良いとの評判があるが僕はまだ行ったことがない。だいたい空腹時ではない時ばかりであぐり窪川の豚まんくらいしか食べていない。

 しかし窪川にはこの二つの施設よりも我が家は重要視している場所が札所三十七番岩本寺ともう一つある。それについてはまた別の日に書こうと思う■

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