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スマホ遍路日記(4:三番金泉寺〜四番大日寺 ②)

【Day 4 / 2023年4月1日(土)】

 写真の坂を下り切ったあたりに交差点があり、そこを右折して坂を登りさらに真っ直ぐ進むと次の札所大日寺がある。

 四国札所には四番、十三番、二十八番と三つの大日寺があり、四番大日寺の山号は黒巖こくがん山。

 交差点を左に曲がって進めば札所五番の地蔵寺へ向かう。

 しばらくは四国巡礼の基本的なことを書くが、今日はお参りについて。ごく一般的な遍路が寺の本堂と大師堂にお参りをする話は前回した。今日はその具体的な手順を書く。

 まず寺についたら山門や仁王門の前で一礼をして中へと入る。手水場で手を清め、鐘があったら撞く(ない寺もある)。この時に鐘を撞かなかったらもう撞けないものと思っておくこと。お参りをした後に鐘を撞くことは「戻り鐘」と言って縁起の悪いこと考えられているからだ。鐘を撞き忘れたからと言ってお参りをしていないことにはならない。

 本堂へ行き灯明(蝋燭に火を灯すこと)と焼香(線香を立てる)をする。自分が灯した蝋燭の火で線香に火をつけてはいけない。

 賽銭を入れ、鰐口や鈴をならしお札を納札箱に納めて読経をする。読経は朗読でも黙読でもかまわないが、必ず経本を持つこと。

 読経の他に本尊と弘法の光明を唱える。(経本に書いてある)

 同じことを大師堂でも行い、納経所で御朱印と御姿(本尊の絵が描かれたお札)を頂き、山門を通ったらもう一礼して寺を出る。

 とまあ、こんな感じだ。これが一般的なお遍路がお寺で行うことだと思えば良い。慣れてくれば手際良くできるが最初のうちは一ヶ寺で30分はかかる。場合によっては納経所が混雑しその分待たされる可能性もある。大切なのは焦らない事だ。

 もうひとつ大切なことを書くとお参りの際にお堂の前に杖立があってそれを利用する人が大半だと思うが、杖立を使ったら忘れずに杖を持っていく事。というのも杖は弘法大師の代わりでもあり、一人で巡礼をしていても弘法と一緒にいる。これを「同行二人」といい、遍路にとっては大切な言葉だ。杖を忘れていくというのは弘法とはぐれることでもある。特に本堂、大師堂と納経所には気をつけること。

 明日もまた納経に関することを書く予定■


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