意思決定の揺らぎ

「 さっきの電話…
施設からだったんです。
入所を頼んでいて…
けれど今回は決心がつかなくて、、、見送りました。」

「 でも断ってしまうとそれはそれで…
でも、入ったら入ったで気になって落ち着かなくなるだろうし
お母さんは『家に居たい』って言っている… 」

先の見えぬ非癌の患者さん
老衰という先の見えない階段をゆっくりゆっくりその時に向かう

看護師や介護スタッフが関わるのは24時間の内の1〜2時間のみ

後の22時間は主介護者と患者さんの日々の生活

その22時間に十分に想いを寄せこちらの勝手な主観の押し付けにならぬように。

  

長期介護となると

ACP 患者さんの意思決定を聞いていくタイミングが難しい

緩やかな下降線の中で波を立てることに躊躇しやすい
 

「家に居たい」という言葉が出た、

いつもは「あーあー早くあっちに行きたいよ、真っ直ぐ行きたいよ!」と口癖の中で。

認知機能の低下、認知症の方の場合は特に最終意思確認が困難となりやすいが

重症度によるが

日々の発する言葉の端端にチラリと本心がのぞくことも…ある。

主介護者である娘様の意思決定の迷いの日々が始まる

今回は見送ったが

今後をどうしていくか、いきたいか、いったらいいのか…

医療者の誘導とならぬように、あくまでも中立に寄り添う

が、迷いの中で

明日は分からない奇跡の中に生しているということが暗中にならぬ様に

しっかりと寄り添う…

そして導き出された答えに全力で支える…

 
 
しかし
つい
想ってしまう
施設に行かないで…
いつもの様に
「こんにちは〜 調子どぉーお〜」
ってお顔見たいよ…


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