オーティスレディングの歌う「ホワイトクリスマス」を聴けば、心が温まる。
「きょう、幼稚園でクリスマスツリーの飾り付けしたの!」仕事から帰宅した僕に娘がそんな報告をしてくれた。幼稚園もいよいよクリスマスの準備か・・・。そしてその日の朝、父であるワタクシもクリスマスの準備として、通勤の車内でアトランティック版の「ソウルクリスマス」を聴いていた。
クリスマスが好きである。アラフィフにさしかかる今でもクリスマスシーズンは胸がときめく。街をイルミネーションが彩り、どこもかしこも店に入れば流れているクリスマスソングの数々。そのような華やかな雰囲気に包まれる中において、自分のお気に入りのクリスマスソングを聴くことがなんとも楽しい気分にさせてくれるのである。毎年このシーズンになると、クリスマスツリーなどの装飾品と一緒に僕の好きなクリスマスアルバムにもご登場いただく。そしてその中からまず最初に「ソウルクリスマス」を選び、聴いた次第である。
「ソウルクリスマス」は、60年代〜70年代のアトランティックレーベルに所属していたソウルシンガーたちによるクリスマスソングを集めたオムニバスアルバムである。この頃のソウルマンはゴスペルの下地がある人たちが殆どなので、彼らの歌うクリスマスソングは楽曲の良さだけでなく、どこか宗教的なものも感じることとなり(全曲ではないが)、クリスチャンではない僕ではあるが、何か聖なるもの、スピリチュアルなものを意識させられたりもする。そしてこのアルバムの中での白眉はやはりオーティスレディングの「ホワイトクリスマス」だ。クリスマスソングのスタンダードであるこの曲を、オーティスは完全に自分のオリジナルにしてしまっている。そしてなんといっても楽曲の素晴らしさ!この曲を聴いている3分弱の間、おとぎ話のような情景の中に僕はいざなわれることになる。イントロのハモンドオルガンの音が、雪の曲ながら、柔らかく暖かな感触を与えてくれて、そして包み込むような優しさに満ちたオーティスの声。祈りのこもった熱い歌唱に完全に持ってかれてしまう。寒いこの季節ではあるが、聴いている僕の胸に熱いものがこみ上げて来、我が心を温かくしてくれるのである。
こんな素敵な曲を僕の周りの人たちは殆どが知らないでいる、なんとももったいないことだ。とずっと思い続けていたのだが、あるとき映画「ラブアクチュアリー」を観たときに、劇中でこのオーティスのホワイトクリスマスが使われているのに歓喜した!映画も素晴らしく、ワタクシ個人的にリチャードカーティス監督の携わる映画が好きであることもあり、そういった意味でも大変感激してしまった。
今年のクリスマス、まだオーティスレディングの「ホワイトクリスマス」を知らないという方は是非!!心が温かくなりますよ。
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