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深読み:書写

書写山圓教寺まで行ってきました。子どもたちにとっては、初めての本格的な山登りだったかもしれません。ロープウェイで途中まで登り、そこから寺まで歩きました。思いのほか、行きも帰りも歩いてくれました。体力がついてきたのを実感しました。

圓教寺は、今でこそ、ラストサムライや軍師官兵衛のロケ地として有名ですが、それまでも地元の人には、馴染みのある山と寺です。確か、坐禅や写経、林間学校などもできると思います。

山中では、野生動物の捕獲が禁じられているようです。害獣であっても殺生をしてはいけないということでしょうか。一部には原生林が残っており、兵庫県の鳥獣保護区に指定されています。

姫路では、個人的にイチオシの名所です。山道を歩き、摩尼殿を拝観することで、何か浄化された気がしました。

天台宗の最澄ゆかりの寺です。空海の真言宗とともに、中学生の時に覚えたような。書写の名前は、どちらかといえば、空海(弘法さん)に由来しそうですが、スサノオノミコトが山頂に降り立って一宿したという故事により「素盞(すさ)」からのものといわれています。

難しい話になると、天台宗では、万民すべてが仏になることができると説いていて、庶民派の教えなんですね。法華一乗の教えを説いています。それまでの日本の仏教の教えは、「特別な人しか仏になれない」という教えでしたが、従来の教えとは真っ向から対立する教えを広めようとしました。

円教とは、欠けることのない円満な教えのことで天台宗では最も重要な教義です。

円というと、縁、輪、和あたりの言葉のニュアンスと近いものを感じます。天台宗は、日本の仏教の母とも言われていて、京都の比叡山延暦寺では、多くの有名な仏教の開祖が学びました。

円満であるというのは、もしかしたらとても難しいことなのかもしれないですね。家庭円満、夫婦円満、世界が円満。全く不調和のない状態に達するというには、まさに悟りの状態ですね。

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