ヨガ:「蜂の羽音」呼吸法



ステップ1

「鼻吸気ー保持ー鼻呼気ー保持」(x6回繰り返し)

1) 座りやすいアーサナ*で座る。ムドラ*を組む。目を閉じ、眉間に意識を集中させる。

 *姿勢。蓮華座、正座、椅子に座すなど負担のない姿勢。 
 *手の印。ここではジニャーナ、チン、チンヤマが推奨される。

2) 両方の鼻腔から息を吸い込む。同時に「ソー」の音を聴く。

息を吸っている間、その音が「ソー」と聴こえる。顎をわずかに上げ、唇は閉じる。

3) 4秒間呼吸を止める(内部保持)。

この時、背骨の基底部*からエネルギー*が脊柱を昇っていき、頭(マインド)に合流する。
 *ムーラダーラチャクラ
 *プラーナ

4) 両方の鼻腔ら息を出す。この時、「ハム」の音を聴く。

息を出している、「ハム」と聴こえる。

5) 息を出し切ったら、4秒間息を止める(外部保持)。

6) 1〜5を6回繰り返す。


ステップ2

「鼻吸気ー保持ーハム音の口呼気」(x6回繰り返し)


1) ステップ1同様、座りやすいアーサナで座る。ムドラ組む。目を閉じ、眉間に意識を集中させる。

 *手の印。ここではジニャーナ、チン、チンヤマが推奨される。

2) 顎先を45度上げる。

3) 頭を固定して、人差し指で耳を塞ぐ。鼻から息を吸って、「ソー」の音を聴く。

4) 「ハム」と唱えながら、口から息を吐く。

「ハム」の音が蜂の羽音のように聴こえる。

5) 1〜5を6回繰り返す。


ステップ3「ソーハムを唱える」

1) ステップ1同様、座りやすいアーサナ(姿勢)で座る。ムドラを組む。目を閉じ、眉間に意識を集中させる。

2) 大きな声で「ソーハム」と6回唱える。
3) 中くらいの声で「ソーハム」と6回唱える。
4) 優しく小さな声で「ソーハム」と6回唱える。


コメント

正式には、「ブランマリ クンバカ プラーナーヤーマ」と呼ばれます。プラーナーヤーマの頂点に位置します。

アナハタチャクラ(心臓付近)とアジュナーチャクラ(眉間付近)に効果があり、瞑想をより高い段階へと導き、集中力を高めます。

「ブラマラ」は、蜂を意味し、この呼吸法(プラーナーヤーマ)で生じる音が、蜂の羽音のようであることから名付けられました。

この運動で生じる音の響きにより磁気的な領域が生み出され、実習者の内なる心理的な音を聴くことを助けます。

Bhramari PranayamaやHumming Bee Breathing Techniqueで検索すると、たくさん動画が出てきます。声で羽音のような「ブーン」という音を出しています。特に、周囲の雑音が気になって集中できない場合は、人差し指で左右の耳を塞ぐと集中しやすくなります。

上記の呼吸法は、「ソーハム」の音を聴くことに重きを置いています。しかし、不思議なことに、耳を塞いで、「ハ〜ム」と唱えると、自然と「ブ〜ン」という音になります。ちなみに、ソーハムとは、「それは(ソー)、私である(ハム)」という意味です。

「ソーハム」の音で自身を包むことで、ナーディはより微細になります。実習を繰り返すことで、より微細かつ、純粋になり、より強い精神状態を得ることができます。

用語の説明


・プラーナーヤーマ・・・呼吸の統御。
・アーサナ・・・姿勢。
・ムドラ・・・手の印。手と指を使ったジェスチャー。
・プラーナ・・・活力エネルギー。
・マインド・・・思考エネルギー。
・ナーディ・・・アストラル的神経。身体中に72,000ある。

参考動画

Nadi Shuddhi Exercises for joints and spine, Bhramari Pranayama DKY Upadhyaya : Srichitta

Posted by Datta Kriya Yoga on Friday, May 14, 2021

参考文献

シュリ・ガナパティ・サッチダナンダ・スワミジ監修(2009)ダッタクリヤヨーガ. ダッタピータム.インド



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