見出し画像

深読み:ユリノキ

フラワーセンターで、花を鑑賞しました。バラの時期なのでとても楽しめました。
ユリノキという北米原産のホオノキ科の樹木に花が咲いていました。この樹の花を見たのは初めてかもしれません。花がチューリップに似ていることから、英名はTulip Treeです。和名がユリノキになったのは、渡来した明治時代にはチューリップがまだポピュラーではなかったため、ギリシア語由来の学名である Liriodendron tulipifera(lirion ユリ + dendron 木)を「ユリノキ」と訳したからだそうです。
葉っぱを見ると、一瞬、カエデの一種かなと思います。ハンテンに似ていました。ウリハダカエデかホソエカエデかと思いました。しかしさすが植物園だけあって、学名のプレートがありました。植物の名前がわからないと、とっても悔しい思いをするのは僕だけでしょうか。
同じホオノキ科でいうと、モクレンやホオノキは、どこかアジアンチックですよね。
植物に関しては外来のものに憧れがあります。ロンドンで見た秋のプラタナス並木は趣深かったです。ただ落ち葉掃除が本当に大変そうでしたが。木肌も独特ですね。プラタナスの幹表面は迷彩柄です。
ユリノキは和風な名前ですが、北米原産です。でも名前のせいか、不思議と日本に馴染んでいます。
例えば、「ザ・和風」と思われがちな、アサガオは奈良時代に中国のヒマラヤか熱帯アジアから日本に持ち込まれたそうですし、スイカはアフリカの砂漠地帯原産で、室町時代以降に中国を通ってか、あるいはポルトガル人によって待ち込まれたようです。アサガオもスイカも日本の風物詩になっていますよね。
不思議なものです。外来の花や果物に対する好奇心って多分、昔からあったんだろうと思います。特に日本も島国ですので、憧れは余計に強いかもしれないですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?