【灘のけんか祭り】松原八幡神社 年番 宇佐崎 祈願祭(初詣・幟提灯練り・安全祈願)
年番旧宇佐崎村
年が明けて、2024年0時頃に松原八幡神社へ参拝へ行くと、今年年番(練り番)の旧宇佐崎村の氏子さんたちが、お宮参りをしていました。公民館からお宮までの道中や楼門前、拝殿前で幟練り(幟つき)を行なっていました。
拝殿内では、代表者らを中心に、宮司さんの祈祷を受け、祈祷後には、総代の方が新年の挨拶をしておられました。
令和6年元旦の旧宇佐崎村の幟練り(2024/1/1)
旧宇佐崎村の歴史
宇佐崎は、室町時代から海外に広がる塩田を中心に栄えてきました。かつて神事として歩射が行われたり、姫路藩主の赤松貞範が武者の的を立てたことから、古くは「歩射崎」、「武者崎」と称されていたと伝わります。
江戸時代には近郷14村を管轄する大庄屋役所「宇佐崎村」が置かれ、宇佐崎の庄屋が代々この職を務めました。
神輿3基の新調
松原八幡神社の有名な「神輿合わせ」の際に使われる神輿3基は毎年、年番の地区が修復を担当します。江戸時代には、この神輿3基は、宇佐崎が年番の時に新調されていました。その際に、「カニ」の絵を描いた襦袢(じばん)を着たことから、神輿修復の際に、カニの絵が(鉢巻に?)あしらわれるのは、灘七ヶ村でも宇佐崎だけですが、江戸時代の神輿修復の名残です。
「カニ」の絵
播磨地方では、通常、屋台新調後、1、2年後に漆を塗り、屋台完成となります。その際に練り子(担ぎ手)がカニの絵を描いた鉢巻や法被を纏います。これは、漆で肌が荒れないように(負けないように)とまじないの意味があります。
科学的には、「漆カブレ」というのは、漆の主成分ウルシオールによる接触性皮膚炎です。近年に研究によれば、蟹汁のたんぱく質成分にある程度の効果があるという結果も示されています。
宇佐崎屋台
屋台は平成29年、24年ぶりに新調され、令和元年に屋台が完成しました。
そういえば、今年は辰年で、偶然なのか、龍といえば、宇佐崎屋台の龍紋ですね。
宇佐崎屋台の練り
参考文献
灘のけんかまつりガイド2023
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