髪結い妄想
雨になりそうな日は湿気が多くて
髪のブローがなかなかうまくいかない。
くせっ毛の私には、なかなか厄介な天気だ。
「よし、決まったかな」
丁度ドライヤーを置こうとしたところに
キミが部屋へ入ってきた。
「髪、うまくできたね。
でもここ、ちょっとハネてるよ」
となりにきて
細い指先で私の前髪を整える。
近くで見るキミの顔には
鼻の横に小さなホクロ。
あまり多くを語らない唇は
可愛らしく収まっている。
ついつい触ってみたくなり
ほっぺをツンと突いてみた。
「お母さん、やめて」
指を払うキミ。
・・・はい、ごめんなさい。
この男の子は、美容好きな19才の息子のことでした。
若い男の子と暮らすマダムの話とか書きたかったのだけど
実の息子からは妄想は広がらないようです。
pay forwardで行動していきます、ありがとうございます☆