見出し画像

ハナレイ・ベイを観てきました

「普段何にもやってくれないんだから
洗濯ぐらいちゃんとやってよ」

19才の息子が母親に偉ぶるシーンがある。
このあと息子はハワイの海で事故死してしまう。

このシーンが印象的だったのと
原作が村上春樹であることから
必ず映画館で観ようと決めていた作品
「ハナレイ・ベイ」

果たしてあの世界を映像化することができるのだろうか。
原作はわずか42ページの短編小説で
1時間もかからずに読めてしまうのに
どうやって2時間近くの映画にするのだろう。

色々疑問はあったけれど、
すべては吹き飛んでしまった。圧巻だった。

東京の無機質な住まいと反比例して
生々しいほどに疼く怒りと不満の感情
解放感に満ちたハワイの海岸
波、潮風、砂の感触、そよぐ草花と空を飛ぶ鳥
人間より歴史のある樹木の香りまで届いてくる

わたしはひたすら母親役の
吉田羊に感情移入しっぱなしだった

息子のことは愛していたけれど
どこか好きじゃなくて
その距離感を息子も苛立ちながら感じていた

だからどうしたという答えはない
時はゆったりとゆったりと、過ぎていく

村上虹郎くんも出演していて
知らなかったので、3倍くらい得した気分だった。

この監督さんの他の作品も見たくなった。
春樹さんはこの映画をみたのだろうか
どう思ったのかな…。

※なお、映画館ではこんな封筒を渡された。
ちょっとステキじゃないですか?
何が入っていたでしょうか…。
それは映画館を訪れた人だけのお楽しみ。

pay forwardで行動していきます、ありがとうございます☆