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芝居じみてゆく弱さ

神さまの祝福が降り注ぐような土曜日の午後。こんな日はホントにきつい。太陽の光がまぶしくて、上着も脱ぎ捨てて、半袖が心地よくて、ピアスが風に揺れてしあわせだ。ソフトクリームをペロペロしながら歩いたっていいのに、心の中は凍りついている。

いつだって春はそう。陽気で無邪気で明るくてまぶしくて、全くついていけない。心の中はどしゃ降りだったり、灯油ストーブをつけたいほど寒かったり、どんよりネズミ色一色だったりする。

…そんなことを考えながらも、それなりに春の陽気を楽しもうと努めていたところ、noteに「それ、私じゃん」と思える記事を掲載している方を発見した。

大変なことが身に降りかかっても、いかに大変なのか人に言えなかったり、辛いのに辛いといえないのはもちろんのこと、悲しくても絶対言えない。弱音も吐けない。私の場合は、むしろ相手の弱音を引き出してしまい、「うんうん…」と深刻な表情で、聞き役にまわってしまう。「あぁ、ここで私も弱音を吐きたいのになぁ~」と思いながらも笑。

この方は、ふとした瞬間に、「自分はこんなこと考えてるのか」と驚くことがあると締めくくってらした。私は、弱い気持ちを出そうとすればするほど、ギクシャクして、会話は驚くほど棒読みになるか、ウソをついているかのように挙動不審になってしまうか、ふざけた印象を与えることになったり、妙に芝居じみた言い回しになったり、村上春樹風にいえば「やれやれ…」なのだ。

だから私の弱さを知る人はほとんどいない。いつもニコニコしていて明るい人だと思われている。…やれやれ。


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