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【器の修復】素人なりに低価格で金継ぎを初めてみた ひび割れ補修編

はじめましての方に、はじめまして。

知っていてくださる方に、こんにちは。

夏が嫌いです。落夏「らっか」です。

夏が終わったので二ヶ月越しに更新です。(おい)


前回の最後に予告をしておりましたが、

今回はひび割れた器に漆を塗って、真鍮粉を蒔いてみた

の、お話です。


さっそく。

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用意するものは、

・おなじみのガラス板(値段は前回記事参照)

・面相筆(値段は前回記事参照)

・生漆(値段は以下略)

・真鍮粉(値段は…)

・真綿(値段)

・漆を入れる小さな容器(ここではサンプル酒瓶のキャップで代用)

・筆おき(ここではストローを曲げて代用)

因みに漆と真鍮粉はごくごく僅かしか使わない上に、生漆は生物なので賞味期限(?)があります。

一回のために2000円も払えないわ💢ってどうしても思っちゃいますね。

金継ぎ教室は高いし(もちろん本物を学ぶなら絶対にプロから教わるべきですが!)、金継ぎ同好会でもあれば、一つのチューブをたくさんの人が興味本位でやってみることが出来るよなぁ、と思うこの頃。

(立ち上げようかな…笑)

因みに筆者は来年までに使い切るために、タダで金継ぎしてほしい器、募集中です。

もちろん、タダなので品質保証はしませんよ。練習台です。ふふっ。


さて。

ひび割れ補修は割れた器の修復より手順が少ないですのが、それでも一日だけではできません。

だがしかしかし、

ここだけの話、何事も始めが肝心とは言いますが、初めてが楽しくなければ続くこともないですよね。少なくとも私は。

だから今回は「初めて」という言葉に甘んじて、煩雑な工程をすっ飛ばして、一日で完成形が見られるように仕上げてみました!(ここにきてやっと本題)

その作業工程はとっても簡単!

①漆をつけた面相筆でヒビをなぞる

②もう一回なぞる

③真鍮粉を蒔いて、余った粉を拭き取る

はい、終わり、です。

簡単でしょう!そう思うのは気のせいです!(?)

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①漆をつけた面相筆でヒビをなぞる

ここで気をつけるポイントは出来るだけ細く、そして均一な線を目指すことです。

これが中々簡単なことではありません。

ひび割れは溝になっているので、漆が溝の中に染み込んで行き、溝の片側しか塗られていないことが起きやすいです。

対策を考えていましたが、三回重ね塗りするのが良いと思います。

一回目は溝だけに漆を塗り、あえて溝に吸わせます。

二回目は溝を川だと考えて、左岸だけを細くなぞる、あえて溝から0.5mmだけはみ出して線を描きます。

三回目は器をひっくり返して、川の右岸、溝の塗っていない方を溝から0.5mmだけはみ出して線を描きます。

目標ではこれで1mm幅の均一な線になりますが、まぁまぁ、ちょっと太くなったりするのも、ヒビが見えてしまうのよりかはマシですし、なんなら粋です(魔法の言葉)。

あとは、机の上にスポンジかタオルを置いて、そこに器を当てると多少固定させて、筆を持つ手も小指を机の上で固定させた方が、均一な線が描きやすいです。

後の祭りですが、次回に生かせる良い経験になりました。

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そして、いよいよ楽しい楽しい真鍮蒔き。

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漆を塗った横にたっぷりの粉を置き、綿を使って、粉を漆の上に押します。

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ここでのポイントは、たっぷりの粉を使う、綿で漆を触れないくらいたっぷりの粉を使って、漆を覆い尽くすことです。

くっつかなかった粉はゴミが入らないように容器に戻してまた使えるので、気にせずにたっぷり使いましょう。

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あとは余った粉を新しい綿で拭き取って、完成です!

ここからさらに瑪瑙(めのう)石を使って磨いたりしますが、そうしなくても、真鍮粉は蒔いた時点で鈍く光って、とても良い感じです!

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因みに筆者は漆を塗り足りていない所為で、ちょっと黒い溝の部分が見えてしまっていますが、それはご愛嬌…ひとまずこの仕上がりに大変満足!

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この後使用した面相筆は例によって、サラダ油で丁寧に漆を洗い取って、乾燥しないようにラップで包んで保管。他の道具もしっかり片付けます。

漆の乾燥に3週間くらい触らずに放置したら、ぴっかぴかの粋なグラタン皿の完成です!!

楽しみ!

楽しみ!


楽しみ!





あっ....

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次回、初めての金継ぎ完成作品、粉々に砕けて筆者の心も粉々に、の巻です。お楽しみにねっ☠️


さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行かう。絶望するな。では、失敬。

文/落夏



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