左手デバイスとしての75%キーボードUS配列
75%キーボードを求める理由
世には様々な左手デバイスが存在するが、この世で最も汎用性の高い左手デバイスは75%キーボードだと思う。
というのも、私は仕事で主にフォトショップの画像処理を行っているのだが、F12に画像の統合を割り当てたり、F12+shiftに16bit>画像の統合>8bitを割り当てたり、多少は複雑なショートカットを使用することがまあまあある。
つまり、いわゆる左手デバイスではカバーしきれないショートカットが多いのだ。
ならキーボードでいいじゃんという話になってくるが、板タブの左側にフルサイズキーボードやTKLは大きすぎるし、板タブとキーボード上下二段で置くのは邪魔になる。
つまり、板タブの左手デバイスとして考えると、自然と75%キーボードになる。
f1-f12キーがあるから、HHKBみたいにfnキーの同時押しで指が窮屈になることがない。US配列であれば、ブラシの大きさを変える時にaltと日本語入力のキーを押し間違える心配もない。パンタグラフタイプにすれば、薄いから手も疲れないし比較的静音なので職場でも使える。
では主張通りそういうキーボードを買えばいいだろという話になるが、なかなかそうはいかない。なぜならそういう商品はごくわずかしか存在しないからだ。
キーボード実例
ここで条件を整理してみる。
US配列であること。
f1ーf12キーと左右のctrl、alt、shiftが省略されていないこと。
MACとWin両対応で、左右のcommand、option、shiftが省略されていないこと。
省スペースであること。
ロープロファイルであること。
静音であること。
ということになるが、これを全て満たすものは本当に少ない。
良さげなものを以下に挙げてみる。
Logitec MX keys mini(国外版US配列)
日本国内で販売されているものの海外版。
国内版はMAC用がUS配列だが、これをwinで使用すると右側にctrlの割り当てがなく、純正ドライバでの割り当てもできないらしい。よって、わざわざ外部ソフトで割り当てをしなければならないのは非常に困る。
一方で海外版のUS配列はこんなことは起きない。本当に意味がわからない。技適は国内海外共通らしく、アリエクスプレスで買えば普通に技適の通った海外版が購入できる。他のロジテック製品も基本同様。Lenovo トラックポイントキーボードⅡ US配列
ファンの多いトラックポイントキーボードだが、特に工夫せずともUS配列が購入できるし、技適も通っている。
右にWinキーが無いので、MACで使用する場合問題になる。しかし、私の場合MACは自宅で使うことがほとんどなので、Karabinerによる割り当てはやぶさかではないし、トラックポイントの利点が欠点を上回る。
ただ、iOSで使うと一部アプリでスクロールが使えない。長押しタップになっちゃうのでTwitterでは全く無効化される。サポートしてる訳じゃないから仕方ないね。
打鍵感はいい。Nuphy Air75 V2
メカニカルではあるものの、ロープロファイルで赤軸などを選べば多少は静音性も期待できる。
右側にaltがないが、純正ドライバで割り当て直せる。
ヨドバシで売っているくらいなので技適も通っているだろう。ただ高い。MOKIBO fusion
理想的な配列。
まさにMACとWinで遜色なく使える理想のキーボード。モバイルタイプなのでサイズも小さいしパンタグラフ。ただミスタイプはありそう。
ちなみにキーボード全体がトラックパッドになる謎の機能付き。¥の入力ができないらしい
¥¥¥\\\って感じで入力されますが、半角の¥ってあるんだっけ?
winだけだっけ?
追記240404
mokibo fusion購入したので情報を追記します。
まず、iPhoneで使用した際のトラックパッド機能がかなり不安定。使っているうちに反応しなくなる。
モバイル用を想定して買ったので結構ショックだった。使ってるうちにトラック機能の挙動が不安定になって反応しなくなり、再起動するとたまに治ると言う症状が出る。ツイッターで検索かけると似たような人がいるっぽく、初期不良なのか仕様なのかわからない。まあおまけ機能だと思って買った面もあるのであまり気にはしてないが……まともに動いている時は結構快適で、これでiPhoneの操作をすると楽。ただ前述の通り再起動を強いられる。MACはいくらかマシだけど、やっぱり挙動が変。
次に、配列は良いが一部のキーのサイズが極限まで小さくされているので、日本語入力者には結構きつい。とくに矢印キーがでかいのに右Ctrlと右Altがかなり小さいのがムカつく。「ー」とかもめっちゃ小さい。
接続したOSに合わせて、自動識別ではなくFn+F12で挙動を設定する必要があり、ランプの色で現在の設定を把握する必要があるので、いちいち覚えたり説明書確認したりするのがめんどい。
静電容量無接点を自称しているが、押し心地は普通に良い感じのパンタグラフキーボード。嫌いな人はいないと思うがやや重め。
バッテリーライフは結構短い。多分週1で充電すると思う。
だいたいそんな感じ。
正直おすすめはしないが、WinとMAC両方で使える配列という意味では貴重かと思われる。持ち運びも楽。
追記240404ここまで
私が調べた限りでは選択肢はこの程度である。
そのほかのキーボードは片側のctrl alt shiftのどれかが欠けていて話にならないし、メカニカルは背が高いので使いにくい。
こういった選択肢の狭さで困り果ててしまい、今の今までなかなかいいキーボードを手に入れることができなかった。
別に安っぽかろうがパクリだろうが、MACとWinで同じようにショートカットを押せて背が低くて騒音を立てなければなんだっていいのだ。だがそういうキーボードをいくらAmazonで探しても見つからなかったため、私は仕方なく、本当に仕方なくと海外版MX Keys miniとトラックポイントキーボードⅡ USを購入した。自宅PC用と職場PC用である。
トラックポイントよりはMOKIBO fusionも買ったほうが良かったのだが存在を忘れていた。
という訳で、追記の通り後日モバイル用としてMOKIBO fusionを購入した。
3枚もあれば、もうよほどのことがない限り困らないだろう。いや、困るわけにはいかない。
この文章はアリエクスプレスに返品の必要がないかどうかの確認のため、買いたての海外版MX keys miniを使用して書いたものだ。
またそのうち作業環境についてまとめたい。
おまけ
惜しくも選抜から漏れてしまった、悪くはないのにねというキーボードがある。
選択肢として挙げてみる。
NIZ 静電容量無接点方式キーボード 84キー
悪くない。
ただ仕方ないんだけど背が高い。ショートカットではなく入力のためであればとてもよさそう。まあそれならフルサイズかTKLでいいのだが。ELECOM KEY PALETTO
普通よりいいと思う。配列も悪くない。めっちゃ使ってた。
子供向けのキーボードとして少しピッチが狭く作られているので、ショートカットを押す際に指を伸ばす距離が短くて済むのが評価ポイント。裏面のスイッチで、キャップスロックをctrlにすることができるのも気が利いている。
欠点は、メンブレンタイプなので割と指が疲れること、日本語配列しか存在しないこと、MACへの公式対応がないこと。Anker ウルトラスリム Bluetooth ワイヤレスキーボード
わからない。配列は悪くない。
Winで使用した時に、右側にちゃんとctrl alt shiftが揃うなら評価できるが、情報がない。たぶん右cmdはWinになっちゃうと思う。Ewin® ミニ キーボード
わからない。
この手のやつも考え方を変えれば左手デバイスとしては良さげな気がする。気がするだけかも。FILCO Majestouch MINILA-R Convertible
よさそうだけどやっぱりFキーがほしい。
両側にwin ctrl alt shift fnが揃ってるから、ただの65%よりは圧倒的にショートカットは使いやすいはず。
ただメカニカルだから背が高い。デリートの位置もヤダ。あんなん絶対誤操作するでしょ。まあでも見た目かわいいからさ。FILCO Majestouch Xacro
よさそう
基本はMINILA-Rのノリだけど、ショートカットやマクロの自由度がかなり高い。分割式なので多分楽。ただ背が高いからショートカット目当てにするならコーディングとかライティングじゃないとしんどそう。あとちょい値段も高い。ミヨシ TENBT03
よさそうなテンキー
なんと矢印 ctrl alt shift tab 付きのテンキーボード。
これはマジで便利な予感がある。値段も5000円くらいだし。
普段はテンキーいらないけど、たまに見積もりする時左手側にめっちゃ欲しくなるんだよね。しかもショートカットキー付きとかばりいいやん。
ちなみに、FNキーついてるけど数字キー同時押しでF1キーになるとかではなさそうだった。とても悲しい。
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