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ローカル七十二候マラソン(2)雨水:第4〜6候

”日照の変化を受けて活性化した地球の地表面では、そこに根を張る植物やたくさんの微生物や菌たちが、その変化を敏感に察知し、春は足元からやってきます。世代交代のサイクルの短い菌たちの一生は数十分ほどの時間。一日に何世代も交代しながら、大地が反応するように地中では確かな春が訪れています。そして地上も冷気を手放すように、寒の戻りを繰り返しながら、これから冬を溶かすように一雨ごとに地上に春を芽吹かせていきます。”  (地球暦WEBサイトより)

[2-4]雨水 初候 2/18- 土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)

ローカル第4候「雪どけ天然シャワー キビタキのさえずり めだかとひなたぼっこ」

晴れた日に水の降る音は、雪のある地域でしか聞けないのかなあ、と生まれて初めて思いました。雪どけ水の天然シャワーがあちこちに。

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週末の午前中は台所仕事。キビタキらしき鳥のさえずりを聞きながら、自家製ハトムギ 茶を炒る。秋に収穫したハトムギの実を乾燥させ、茎から外し、ミルで粉砕し、フライパンで炒る、までに要した数ヶ月・・・これが第1次収穫直後に続く2回目で、まだ全部は終わってない。笑  今日は、スギナも混ぜてみた。煎じ終わったものもお風呂に入れたら良いに違いない。

(動画は拝借)

(21日)メダカ鉢(小:梅干し壺)を外に出して日向ぼっこ。オオカナダモ も、日に当てたら盛大に光合成して酸素を放出。水の中に、あわあわあわ。メダカ鉢の酸素補給。ねこも、もちろんひなたぼっこ。風はちょっと強い、春一番?まだ何回か雪が降りそうだけど、春の勢力の方が強くなりつつある、春分の1ヶ月前。

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[2-5]雨水 次候 2/23- 霞始靆(かすみはじめてたなびく)

ローカル第5候 「梅、ぷくり」

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梅は、ここから先に非常にゆっくり時間をかける。例年の様子と今後の予報を考えると、開花予想は1ヶ月後。春分にぴったり合うかな?楽しみになってきた。

「雪解為瀑布(ゆきどけばくふをなす)」

17,18日の2日間で70cm積もった雪が、その後3日間の太陽熱(最高16.9度!)によって溶け去る。こんなに早いスピード、初めて見たかもしれない。冬の1ヶ月を早送りしたかのような景色を見る。

久しぶりに畦道(土のうえ)を歩いてみたら、轟音が聞こえてきた。人工物ではあっても、勢いのある水の流れと音を浴びて、すっきり。この源流は日本海へ注ぐ。

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水の勢いが良いことは爽快だけど、これだけの落差は川として不自然。コミュニティへの投稿に「魚上がれるのかな」とのコメントをいただいて、ハッとした。

コンクリートで河岸を固めたり、河床の高さを変えたり埋めたりする工事が近年続いていて、それは非常に嫌だなあと思っている。この川も、蛍が飛ぶほど綺麗なわりに魚が見当たらない。わたしが小さい頃は、上から覗くだけで魚が見えていた。兄はよく、魚をとって遊んでいた。ここから約2km上流では、河床工事のために勾配がなくなり、淀みが発生して正常に流れていない箇所があるのを去年見つけた。水質汚染がひどくて、見た目に汚いし時々臭い。とても悲しい・・・。河川氾濫を防ぐための工事だろうと思うけど、他の方法はないのだろうか。

[2-6]雨水 末候 2/28- 草木萌動(そうもくめばえいずる)

ローカル第6候「黄蓮花(おうれんのはな)」

雪もとけたので、今年になって初めて裏山へ行ってみた。ふきのとうや山菜はまだ全く見当たらないが、杉葉の隙間に小さな花を見つけた。カメラは持っていなかったので、特徴を記憶して、家に帰ってから必死で検索。「キクバオウレン」が最も有力。根は薬用になり、漢方薬によく入っている「黄蓮」のこと。

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夕方もう一度、確認と撮影。花の直径は1cm程度で、小さく控えめ。細長い花びらや雄しべがふわぁっと広がって、可憐な印象。茎は赤く(今から緑になるのかも??)葉っぱはまだ出ず。最初、遠目に見た時はキノコかと思った。葉を探し、枯れた残骸からようやく「キクバオウレン」確定。地上に出てきて5cmやそこらで、葉よりもとにかく花を咲かせる根性・・・!

例年はまだ裏山へ足が向かわない時期だからこそ、見つけることができた植物。意識が変われば行動が変わる。

「福寿草笑(ふくじゅそうわらう)」

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この黄色い花が庭に咲くと、春がきたなあって毎年思う。嬉しい。

「南沼海老脱皮(みなみぬまえびのだっぴ)」

昨年の夏に生まれたミナミヌマエビの子が無事に越冬し、1つの飼育ケースに入れている3匹が同時に脱皮した。水中に、透明な抜け殻がふわふわと漂っている。飼い始めて最初にこれを見た時は、すっかり死骸だと思い込み、泣く泣く丁重に葬った。「死ぬと、こんなにスケスケになっちゃうの?」なんて思いながら(笑)。

「節句荒れ」

春の嵐。風の強い日が続いたあと、3月2日は雪が降った。3日は晴れ。「節分荒れ」みたいに「節句荒れ」って言う表現あるかなあと検索してみたら、あった。

3日に8歳の誕生日を迎えたインコと 、庭へ朝日を浴びに出たら寒かった。葉っぱに水滴?と思いきや、凍ってる!前日の雪と、朝の霜とが折り重なる。

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ここまでの6候で初春が終わり。次は啓蟄、仲春の始まり。

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