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カメラがあるということは……?【PANDEMIC】

どうも。昨日はすごく眠くてそのまま寝てしまいました。
ということで、一日を置いて映画の感想を書き連ねていきたいと思います。
今回はゾンビ(?)POVの「パンデミック(2016)」です。ゾンビはいいですよね。同ジャンルでは
「REC(2007)」、「ダイアリー・オブ・ザ・デッド(2004)」などがありますよね。ちょっと関係ないですけど田舎に製薬会社ができるとちょっとワクワクしますよね。早速いきましょう。

音 ★★☆☆☆
映像 ★★★☆☆
内容 ★★☆☆☆
怖さ ★★☆☆☆


「音」ですけど、もちろん左右に振ってます。今作はゾンビと敵対する隊員が装着必須とされているカメラを中心に進行していきます。要はずっとヘルメットを被っているのですが、無線の音がステレオで聞こえるというのはすごく好みでした。ただ聞いてられないくらいコミカルなSEがあったのでそこはまあ…という感じでした。そもそも低予算で作られているので、逆にこれだけ音素材があれば及第点である、と思います。(上から)
ただ問題はそこではなく、ゾンビ(感染者)を問答無用に倒していくのですがそこにエクストリームな音楽が。なんというか、カメラで本物感を出しているが故に、Youtuberがお遊びで作るような、うーんという感じでした。後にも触れるのですが、こういった一つ一つですよね。POV(フェイクドキュメンタリー)ってただ一人称の映像である以外に、それが本物である説得力が必要なんですよね。偽物の中から、現実で起こった実際の出来事と見間違うような、それこそ「ヤラセだろこれ」と観る側が疑心暗鬼になるくらいがちょうどいいと思っています。
「音楽」が挿入されるということは、映像が「編集」された後であるという意味合いにもなってしまいます。なぜならジャンプカットなども元々あったカメラのデータを切り貼りしたものですから。となると、この映像(フッテージ)が誰かによって回収されたものになるということです。「ブレアウィッチ・プロジェクト」がなぜあそこまでリアルだったのかというと、おそらく閉じると録画が中断されるタイプのビデオカメラだったか、警察が回収した、という事件後の導線まで出来上がっているからではないでしょうか。

そのまま「映像」の話をするのですが、POVを”実際起こっている風”に見せるか、単純に表現方法として選択するかは製作者側の決めることです。ですがやっぱり前者の方が「何か本物を見ちゃってるかもしれない」と思って個人的には没入できます。
表現としてPOVを使っている映画では、「WER(2013)」などが当てはまるかと。POVと、手振れの強いカメラで劇映画を撮影しており、あくまでカメラマンというのは存在しない設定です。名前出していいか分からないですけど是枝監督とか、園○○などいかにも「ビデオカメラ」なブレで生感を出したりしてますよね。

「WER/破滅(2013)」

「内容」ははっきり言ってユニーク感はないですよね。
ただあまりにも段取りが悪すぎる、危機管理能力が無さすぎる主人公にイライラはすると思うのですが、最後までぜひ見てほしいです。(なぜか主人公の他の隊員も段取り悪いけど)
ただ「設定」はすごく良かったです。特に感染の進行状況を5段階で表すのですが、一般的な”ゾンビ”とされる攻撃的な人間の前のレベル4が休眠期というのが面白かったです。生物でいう蛹を連想し、何か人間以外のものに「進化するんじゃないか……?」とか思いましたね。逸れるんですけど人間が死んでしまうのって、今もずっと「魂が肉体を必要としなくなった段階」であると思っているんですよね。あっ厨二が過ぎますか。ならなんでもないです。
休眠期がビジュアル的に時限爆弾的役割をしていたのも良かったです。「この人もしかしてレベル4なんじゃないか……?」とか。故に、もっと面白い映画になったような気がします。

全体的にはそこまで観づらいということはないのですが、やっぱりカメラを回している理由とか、それがちゃんと自然であるか、というのはPOVの性質上突っ込まれる要素と考えた方がいいなと思いました。あとカット割り過ぎです。POVもありますけどほぼ一般的な劇映画とみていいと思います。演技も劇っぽかったですね。ですが、ゾンビPOVが増えていくのは大変嬉しいです。引き続きPOVの映画について惰性ですが考えていこうと思います。おわり


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