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Kuh-A Rescued Senior Cat

First published in the Space Ink, August 13, 2024

    • シニアな猫、クゥとの馴れ初め

      テンテンが逝って11か月目の春。一匹の猫を預かった。小池さんに救出された猫だった。小池さんというのは、キャット・シェルターの運営人。主な活動は、絶望のなかで生きる猫の数を減らすこと。そのために、ありとあらゆることを引き受けていた。目指すのは、猫を不幸な環境から救い出し、新しい家族を見つけることだ。   小池さん曰く、その猫は、推定年齢9才とのこと。 「もしそれが事実なら」と、わたしは心の中で呟いた。「この猫、年より老けてるなあ。」 それから、想像を逞しくした。 「きっと過

      • テンテンの家

        1.シェアハウスのマネージャーさん これは、我が家の愛猫テンテン。本名はテンジン。チベット名。でも、うちでは、テンテンって呼んでる。その方が発音しやすいし、ひびきがかわいい。それに「テンジン?それって、どこの名前???」って、詮索されるのも面倒だ。彼女は、22才。 テンテンは、以前、仕事をしていた。「テンテンの家」のマネージャーさん。「テンテンの家」は2012年の4月にオープンしたシェアハウスで、2018年9月まで続いた。典型的な京町家で、畳の部屋が5部屋あった。外観は建築

        • テンテンの思い出

          1.    テンテンが家族になった経緯  20年以上も前の話だ。 テンテンに出会ったのは、当時、わたしが教えていた大学のキャンパスのなかだった。彼女は、留学生会館に「無許可で」住み着いていた。欧州などに見られる「undocumented resident」というやつだ。どうも、留学生らが何らかの食べ物を与えていたようで、暮らしに困っている様子はなく、毛並みにも艶があって、人慣れしていた。人間の後にくっついて、自由に玄関のドアから出たり入ったりしていた。   ある日、そ

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