文章が勝手に死んでいく話

文章を書くとき、一気に最後まで書き切るか、少しずつコツコツと書き上げるか、あなたはどちらのタイプだろうか。

私は断然前者である。文章だけに限らず、コツコツなんてものはどうも上手く出来ないらしい。三日坊主どころか1日と持たない。何だったらコツコツが苦手な上に腰も無茶苦茶重い。残念な奴この上ない。

一方で、重い腰が上がってしまえば没頭してしまうタイプらしく、一度書き始めてしまうと平気で8時間とか画面に張り付いてずっと文章を打ち続けていることもあったりする。"適度"という言葉を知らないらしい。

したがって、ブログ記事的なものも一気に全て書き切ってしまう。細かな校正を別に行うことはあっても、基本的に9割方は一度に書き上げることが多い。

というよりも、一度に書き上げないと、世に出せないのだ。

一度筆を止めてしまうと、もうその時の思考回路を再び呼び出すのが難しいのか、続きが書けなくなってしまうことがほとんどなのだ。

思考回路だけで無く、その時の熱量とか、テンションとか、集中とか、キーボードの音だけが淡々と部屋に響き渡る感じとか、そういうのがきっと何処かズレてしまって、上手く書けないんだと勝手に思っている。

今まで転々と色んなプラットフォームで文章を書く真似事をしてきたが、それぞれの場所で沢山の下書きが死体のごとく積み上がってしまった。

中には結構な分量を書きつつも、そのまま葬り去られてしまったものも多い。それこそ3000字、4000字書いて息絶えた物も少なくない。

非常に勿体ないが、もう止まってしまったら最後、取り戻せない。何故か奴らは勝手に死んでしまうのだ。

使い始めてまだ2日と経っていないこのnote上にも既に、死にかけの下書きが1つ出来上がってしまった。電車の中で調子づいて書いていたが、乗り換えている間に死んでしまった。一瞬の出来事だった。

せっかく1300文字ぐらい書いたのに。今度こそ、救い上げられると良いのだが。

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