ToS(Tree of Savior)ちゃんの歴史

●はじめに
2021年7月頃に韓国で”また”大改編が行われる。
それを記念してToSちゃんの歴史を書きたくなったので、書く。
とか言ってる間にスマホ版ToSが発表されたので急いで仕上げることにした。
なお筆者は2021年5月時点でダリア鯖100位程度のプレイヤー。
ダリアはおそらく全人口150~200人程度なので中堅下位のプレイヤーである。
(人口もう少し多いように見えるがそれは誰かのサブ垢)
(ダリアは人が多い方の鯖)

●2016年9月
Nexonオープンベータテスト→正式サービス開始。「R7」時代。
非常に注目されたタイトルだったが
アルテリオス式のダメージ計算式、酷すぎるUI、多すぎる不具合、職バランスの崩壊、大量の死にコンテンツ(報酬が見合っていない)・・・
など、とてもゲームと名乗るにはおこがましい完成度のまま登場。
代表的な不具合としては「文字が打てなくなる」など。
しかし、可愛いキャラクター、美しい風景とBGM、古風なゲーム性など魅力は多い。
キャラクター育成(ビルド)の幅が広く、1系統につき14種のクラスがあり、レベルが上がるにつれて転職を繰り返す。
各クラスを3回まで再履修することができる。転職は当時最大6回可能。
例:ウィザード1・クリオマンサー1・リンカー2・クロノマンサー3
それが4系統(ソド・アチャ・ウィズ・クレ)ある。

・5つのサーバー
ライマ:最も人口が多い。頭のおかしいやつも多い。
ジェミナ:民度が良い(偏見)。
ヴァカリネ:単独で鯖不具合が発生しやすい。
ガビヤ:最も人口が少ない。頭のおかしいやつ、性格の悪いやつが多い(偏見)。
サウレ:初期は最も人口が少なかったが最終的には2位に。民度が良い(偏見)。

・「サルラス修道女院ミッション」
240レベルから1キャラ1日1回参加可能なコンテンツ。
基本的に自動マッチングで一時的なPTを組んで進行し、5分ほどで完了する。
中堅プレイヤーにとっての実質的なエンドコンテンツ。
装備の「超越」という強化に必要な「祝福の欠片」を入手できる。
当時日本Nexonは独自に、この祝福の欠片および超越済み装備の取引ができない設定にした。
1日でも欠席すると装備の超越が周りより遅れ、取り戻す方法は無い。

・エンドコンテンツ「大地の塔」
当時から実装されていたはずのコンテンツ。
高難易度のインスタンスダンジョンであり、上位プレイヤーが5人PTを組んで毎日周回する必要があった。
1日に1周1時間?2周かな?
あまりに最上位の最上位向けすぎて当時はその世界の話が
伝聞としてすら筆者の耳に入ってこなかったのであまりよくわからないが、
上位プレイヤーが毎日5人集まる必要があるというだけで困難さが想像できる。

・TIPS:悪名高き金策「放置ソサネク」
ウィザード系列には悪魔を召喚する「ソーサラー」、死霊を召喚する「ネクロマンサー」があり、
これらは一度召喚すればプレイヤーが操作せずとも攻撃を続ける。
「魔族収監所2階」「ダイナ養蜂地」はモンスターの湧きが良く、更に程よく弱いためプレイヤーがダメージを受けることも無い。
よってその場所で召喚してオヤスミという金策手段が蔓延った。
ソーサラーの目玉召喚スキル「サモニング」だけは完全に放置していると5分程度でSPが枯渇して消えてしまうので、
SPPOTを飲むだけのマクロを搭載した上位種も多く存在した。
(マクロは規約違反。放置は問題無し)
魔族収監所とダイナ養蜂地はこの放置ソサネクでパンパンになっており、
湧いたモンスターが即ソサネクに倒されてしまうので適正レベルでクエストを進行する際の邪魔になっていた。
ちなみに実際に収監所でソサネクをやってみると、場所の取り合いなどもあって快適な金策とは言い難かった。
結果として理想的な稼ぎはできず、1時間で100k程度の稼ぎ。

・TIPS:「クソード」
当時のソードマンは攻撃範囲が狭い上に火力が低く、強力なPTバフも持たなかった。
唯一、広範囲の敵を挑発して集敵する「ペルタスト」だけは需要があった。
これを履修していない「ハイランダー」は腹パンされるなど、人権が無かった。

・TIPS:「ヒールパネル」
当時の「ヒール」スキルは地面にヒールパネルを設置するものだった。
味方が踏めば回復、敵が踏めばダメージを与える。
クレリック系統はこのヒールが使える上に火力も他系統に劣らなかったため、火力も回復もできる「勇者」と呼ばれた。
開発元は何故かこのヒールパネルを異常に嫌っており、後に廃止される。

・TIPS:「Tree of Savior:Mobile Remake」
ToSは当初、スマホ版も開発しているとの情報があり、プレイ動画も公開されていた。
その後開発も運営もこれについて一切触れないため、無かったことになったと思われていた。
しかし2021年5月21日、4年以上の沈黙を破り突如としてスマホ版ToSである「Re:Tree of Savior」が発表された。

●2016年12月
レベルキャップ開放270→330。所謂「R8ショック」の時代。
レベルキャップ開放に合わせて高レベルの新マップが追加されたが、そこのモンスターが非常に強くライト層には手が出せなかった。
特に非常に高い魔法防御とアルテリオス計算式の相性は極悪で魔職は1ダメージしか出せないことも多々。
・・・というのは筆者にとっては伝聞。
当時筆者は170レベルほどで魔族収監所していたので実はあまり知らない。
この時期にグッと人が減った。
色々なゲームの中の一つとしてToSを触ってみていた層が見限ったところが大きいだろう。
サービス開始時からの短所をこの時期までに改善できなかったため致し方ない。

・啓示者ちゃんの声優変更
啓示者ちゃんの声を担当していた声優が引退?したため、新スキルの収録と同時に全てのボイスの声優が変更された。
違和感のある声質であり、これも引退に拍車をかけた。
録音環境が良くなかった・演技の方向性が良くなかったと思われ、
後に改めて収録されたボイスではそれほど違和感は無いように思う。

・大地の塔にソルミキ区間追加
330レベル装備であるソルミキ装備を入手できるように。
この半年後ぐらいからちらほらソルミキ装備のプレイヤーを見るようになった気がする。

・祝福取引可
祝福の欠片が取引可能になり、
大量のキャラを用意して毎日サルラス修道女院ミッションをこなすのが装備強化や金策として日課となる。
後にアカウント1日3回までが特に美味しいという設定になるが、
それでもなお長い間基本的な金策として君臨し続けることとなる。
サルラスから逃げるな

・TIPS:「プラクトニウム」、別名「紫のもこもこ」
時間をかけて317レベルまで育てたキャラで1日1回抽選の機会があり、
運が良いとプラクトニウムを獲得(一度当たったキャラは抽選権を失う)。
抽選時に操作を間違えると永久的に抽選権を失ったり、
最高レアリティの武器にはこのプラクトニウムが何故か2個必要だったりとイカれていた。(準高レアでは1個でよい)
プラクトニウムの相場は30~40M程度だった様子。
通常金策だと多くて1時間1M程度の時代。

・TIPS:放置ソサネク「はい、います」
放置ソサネクに対する苦情があまりに多かったため、
プレイヤーが画面の前から退席する完全な放置プレイが規約違反になった。
魔族収監所・ダイナ養蜂地で狩っているとたまにGMが降臨し、
プレイヤーに中身がいるか確認のチャットを行ってくる。
1分以内に「はい、います」等の返事が確認できるとお咎め無し。
噂によるとこの「はい、います」の返事ができるbotもいたとかなんとか。
更にそれに対抗してGMの声かけが「2+3は?」などに変わったりした。
実際の放置ソサネクの中身は日本人でないことも多いらしく、
GMと会話のキャッチボールができていない現場も見た。

・TIPS:うんこ収監所
放置ソサネクが駆逐されつつある中、魔族収監所とダイナに新たなbotが降り立った。
ウィザードの花形最終職「ウォーロック」が堕ちに堕ちたもの。
ソサネクが収監所の4つある部屋のせいぜい1/3部屋分程度しか支配できないところ、
ウォーロックは4つの部屋+通路の全てを一人で支配する。
ウォーロックがモンスターを倒すと悪霊が湧き、
この悪霊がモンスターに当たるとモンスターが倒れ、更に悪霊が湧く。
クロノマンサースキル「ヘイスト」で移動速度を上げて
4つの部屋に散らばったシルバーを集めて回るうんこウォーロックの完成だ。
R8になり悪霊生成スキルを常時維持できるようになったことで誕生した。
ソサネクとは比べ物にならない支配範囲と遂行速度で、
湧いたモンスターは一瞬で悪霊に当たって死ぬためウォーロックが湧いたマップでのクエスト進行は不可能であった。
うんこと呼ばれる所以は悪霊が汚らしく排泄物のように見えることと、SEが排泄音のように聞こえることから。

●2017年5月
所謂「新生」。大規模バランス改変。
相当の良アプデであり、ダメージ計算式が改善され、それに伴い職バランスやコンテンツ難易度などが大きく改善。
またこの頃には不具合発生の頻度も大分落ち着いていた。
(不具合が少ないという意味ではない。誰でも頻繁にぶつかって進行困難になるような不具合は減ってきたという意味。)
ようやくゲームを名乗れる段階に。
しかし時既に遅し、一度離れたプレイヤーが戻ってくることはなく、ToSが覇権をとることは無かった。

・TIPS:ch落とし
ToSの装備強化は49%の確率で失敗、強化値が下がる。
51%の確率で成功、強化値が上がる。失敗できる回数には限りがある。
ところで、ToSでは特定のスキルを特定の順に使うとchが落ちる。
chが落ちるとそのchにいたプレイヤーのデータが一部少し前にロールバックされる。
よって、強化失敗を確認したらchを落として無かったことにする不正強化ができた。
ch落としは修正されては新たなch落としが発見されるいたちごっこであった。
どのぐらいの時期に最も横行したのかは定かではない。
なお意図的な不具合利用は当然規約違反。

・TIPS:レンシュシュ
移動しながらボタンおしっぱで攻撃ができる「シュバルツライター」を軸にしたビルド。
装備を整えると殲滅性能が高く、金策効率が良い。
ID殲滅の他、マップ全体でモンスターの湧きが良い「ティメリス寺院」を
このレンシュシュで一生ぐるぐる回って稼ぐ金策が有名だった。

・TIPS:ToSサポーター
Nexonが酒井広大さん、内山つかささん、齋藤小浪さんを広告塔として雇い、
彼らによるToSのプレイをツイッターや生放送で公開。
特に男性啓示者の声を担当している酒井広大さんは
当時のガチ金策ビルドであるレンシュシュを育成し5M程度する拳銃「マナマナ」を製造するなど、
雇われ広告塔とは思えないほどToSをやり込んでくださった。
全員ガビヤ鯖でのプレイだったが、Nexonサービス終了発表以降は消息不明。

●2017年12月
360レベルキャップ開放。「R9」時代。
「チャレンジモード」追加。
これは定点で大量に湧く雑魚敵を倒し続けるコンテンツであり、段階を追うごとに敵は強化されていく。
PTの能力に応じて何段階目まで挑戦するか選ぶことができる。
1キャラ1日1回のみ、大量の敵が湧くので金策効率がよく、この先長い間基本的な金策の方法となる。
定点で火力を出し続けるだけなのでゲーム性は低いが、これをいかに効率化するかが模索され続けた。

・TIPS:チャプインク
当時のチャレの王。
チャプレンで通常攻撃を強化し、倒したモンスターからはインクイジターの火刑効果によって火柱が発生する。
火柱は通常攻撃判定なのでチャプで強化されている。
更にインクのブレーキングホイールによって攻撃を拡散させる。
狭い場所でチャレを開始して車輪を置いて通常攻撃を振り続けるだけ。

・TIPS:ToS感謝祭
Nexon主催のToSリアルイベント。
あまり詳しくないので細かくは紹介できないのだが、当時それだけ力を入れていたタイトルであったということ。

●2018年6月
エンドコンテンツ「ベルカッパーの巣」実装。
ここから「白いカラスの永眠地」が登場するまでの間、エンドコンテンツとして君臨し続ける。
最初期はごく一部の上位プレイヤーしか攻略できなかったが、徐々に難易度が下がっていった。
1キャラ1週間に2周できる。
ベルカッパー装備一式を揃えるのには概ね100周ほど必要。
なお大地の塔もベルカッパーと共有で1キャラ1週間に2周に変更された。

●2018年10月
390レベルキャップ開放。「R10」時代。
大衆からは「まだ終わってなかったんだ」と言われる時期。
この頃になるとコンテンツ不足感はかなり薄れている。
最上位プレイヤーにとっては「ベルカッパーの巣しかやることがない」とのことだが、
それは最高装備を揃えて頂点に立った結果、何もやる必要が無くなったため。
中堅プレイヤーにとっては金策の手段となりつつ遊べるコンテンツが様々存在した。
完全に過疎と化したかというとそうでもなく、遊び続けているプレイヤーはそれなりにおり、
アプデのたびに復帰するプレイヤーも多く、たまに新規プレイヤーを見かけることもあり、
MMORPGとしては安定していた時期と言える。
ここまでのToSはサービス開始以来、常に良くなり続けていた。

・TIPS:リシューコラボ
ラテアートで有名な原宿のカフェ「リシュー」とToSのコラボカフェ。
店長のじょーじさんはToSプレイヤーである。
2018年、2019年の2回行われた。
コラボメニュー、グッズ配布、資料集展示、足跡ノートなど。
グッズの中には立体物もあり、おそらくここ以外で手に入らなかった上に
絶対数の非常に少ない抽選となっていた。
ToSの立体物ははっきり言って激レアである。
2019年の全員プレゼントにはゲーム内アイテム「リシューカフェTシャツ」があり、
現地に足を運べない啓示者には貴重品で、当時200Mほどで取引された。

●2019年2月
「Re:Build」。大規模バランス改変。
ここを境にToSは名実共に転落していくこととなる。
低レベルから履修できる職と、高レベルから解禁される職の間に格差があった点を改善し、
低レベルから全ての職が選択できるように。
これと同時に再履修システムも無くなり、転職回数は3回に減った。
例:ウィザード・パイロマンサー・エレメンタリスト・タオイスト
これによりビルド幅が爆発的に縮まった。
細かい点だが以前は用途によって様々考えられたスキルポイントの振り分けも
リビルド以降は殆ど自明な正解が用意されており、この点でも自由度が無い。
自由にステータス割り振りが可能な量も減った。
更に元々アーチャーやウィザードだった職が新系統「スカウト」に分類変更され、
今までできていたビルドができなくなる例が多い。
職の系統が変更になることで世界観も崩壊した。
また、システム改変やスキル調整により爽快感が低下。
特にスキルバランスについてはサービス開始以降徐々に整えていったものを
ぶっ壊して再びめちゃくちゃなバランスになった。
これまでできていたことができなくなる不快さや愛着のあるキャラクタービルドの崩壊などで
ToSに定着していた上位から中堅まで幅広く大量の引退者が出た。

・「世界を喰らうドラゴンボルタ」の実装
これはボルタというボスモンスター以外に、所属ギルド以外のプレイヤーも敵対状態になり攻撃がヒットするコンテンツ。
ボルタへ与えた総ダメージの順位で報酬が決定する。
これに従って新装備の実装もあった。
しかし、このようなシステムのコンテンツ故にごく一部のプレイヤー以外には縁が無く、
結果としてエンドコンテンツはベルカッパーの巣のまま、と言える状況だった。
これによりベルカッパー装備が揃うと装備更新の目標が無いということで引退を助長する流れができていた。
ちなみに筆者ですらこの時点でベルカッパーの巣に参加できる程度に追いついた。

・アカウント基準のゲーム化
この時期からコンテンツ入場可能回数が「1キャラn回」ではなく「1アカウントn回」に変わってくる。
大地の塔、ベルカッパーの巣も1アカウント5周までに。

●2019年4月
「コロニー戦」実装。
ToSの歴史の中でも最も暗黒の時代。
コロニー戦とはGvGコンテンツであり、ToSに3つある各街を支配するギルドを決定するというもの。
街を支配したギルドは街の税率を0~20%で設定することができ、
その街での買い物などに税がかかるようになる。
集めた税は支配ギルドが得ることになる。
その税で支配ギルドが民に公共事業などを行うことは一切無い。
つまり上位ギルドのプレイヤーが、GvGに興味の無いプレイヤーから強制的にシルバーを巻き上げるだけのシステム。
当然評判がいいはずもなく、常に陰鬱とした雰囲気が流れていた。
(支配ギルドが無い場合は10%の税がかかり、その場合は税はシステムの闇に消える)
なおライマでは殆どの時期で全ての街が20%に設定された。
サウレなどは有情だったと伝え聞いている。

・チャット不具合
PTチャット、ギルドチャット、グループチャットなどに不具合が生じ、
殆どまともにチャットができない状態に。
チャットの開き方によってはエラー落ちし、以後30分ほどはエラー落ちを繰り返してログインすることすら不可能に。
この不具合はなんと2ヶ月ほど続いた。
なお一部の不具合は直しきれず、公式に「そういう仕様」というアナウンスをして終了した。
なおこのあたりの時代はNexonも既にやる気が無く、鯖落ち等も多かった。

・地獄
リビルドでのバランス崩壊、長期間エンドコンテンツの追加無し、
PvP押し、コロニー戦による税、チャット不具合、鯖落ち、エラー落ち、
辞めるには理由が多すぎる最も暗黒の時代であり、
しかもご丁寧なことに6月にはメイプルストーリー2が日本サービス開始。
多くのプレイヤーがここで脱落した。
間違いなくToSは近い内サービス終了するだろうという確信があり、筆者もメイプル2に逃げる準備を進めていた。
(なおメイプル2は1年弱でサービス終了したがメイプル2に流れたプレイヤーがToSに戻ってきた例は殆ど聞かない)
(ついでに言うとラグナロクマスターズもこのタイミングだがこちらに多く流れた印象はあまり無い)

●2019年8月
レベルキャップ400開放。
エンドコンテンツ「白いカラスの永眠地」実装。同時に新装備が多数実装された。
コンテンツの方向性が大きく変わり、道中という概念が無くなり最初から最後までボス戦のみ、
対処を間違えると即死するギミックがボスのHPに対応して発動するようになった。
(ベルカッパーの巣はたまに発動する大技の詠唱ゲージに合わせて
ジャンプで避けるだけで、避けそこねても死ぬとは限らないぬるいものだった)
所謂大縄跳びと呼ばれるゲーム性。
ついていけないプレイヤーが辞めていったか?というと、
少し前の暗黒の時代を生き抜いたプレイヤーなのでこの程度でやめることはほぼ無かったと記憶している。
この後もエンドコンテンツは追加されるが重要でない場合割愛する。

・ボルタ改変
ボルタが改変され、各ギルドが別々のボルタを殴って討伐タイムを競うようになった。
PvP押しが緩和された。

・コンテンツの充実
かなり主観的になるが、コンテンツが相当増えてきて
このぐらいの時期からは中堅プレイヤーとしては全て消化するのが難しく、
取捨選択が必要になってきた。

・TIPS:ヒーラー装備
最初期はクレリックでさえあればヒールパネルが割合回復のためヒーラーの役目を果たせた。
ベルカッパーの巣時代は治癒力の概念が追加されたが、
ステータスを精神に振っていてビルドにプリ2が含まれればヒーラーの役目を果たしていた。
このカラスの時期から治癒力の上がるヒーラー専用装備が増え、
ヒーラーにも相応の投資が求められるようになった。
また、ヒールパネルが廃止になりヒールの操作が非直感的なものになったのもあり、
普段ヒーラーをしていないプレイヤーが急にヒーラーをするのは困難になった。

●2019年9月
サービス終了発表。
11月27日に日本Nexonサービスが終了し、
時期未定で開発元の韓国imcGAMESが日本向けのサービスを改めて提供するとの情報。
新サービスへのデータ引き継ぎは無し。
→次の日には撤回され、データ引き継ぎを行うことを発表。
ここからIMCサービスまでは一切のアップデートやイベントが無く、活気の無い状態が続き、徐々に人が減っていった。

●2019年11月
Nexonによるサービス終了、IMCによるサービス開始。
なんとデータ移行を断念することもなく、Nexonサービス終了の次の日に無事新サービスが開始した。
やる気の無さが伝わってきていたNexon運営とは違い、
IMCからはプレイヤーを最大限逃さないようにする意思が感じられた。
データ移管には申請が必要だったため、フェードアウトしたまま申請せずに消えた人もいたが、
申請のためにToSに触れて復帰した人もいた。

・2つのサーバー
ダリア:前5鯖からの引継ぎが可能。新規ももちろん可能。
ラダ:引継ぎ不可の新規専用鯖。人口が少なく、おすすめされない。

・コロニー税終了
コロニー戦の仕様が変更になり、税率が10%固定になった。(日本のみ?)
一般プレイヤーにとってはコロニー戦実装前と同じ価格で買い物ができるように。
サーバーの安定性は高いとは言いづらいがNexon終末期よりはマシに。
更に開発元直営になったおかげで致命的な不具合の改善が非常に早くなった。
暗黒を抜けて光が指した時代。

・TIPS:笛演奏機能
「パイドパイパー」にはプレイヤーの操作により自由な演奏が可能な機能がある。
演奏は付近のプレイヤーにも聞こえる、MMOの醍醐味のような機能である。
しかし著作物をゲーム内で演奏すること、もしくはその様子を動画共有サイトにアップロードすることを
問題視した日本Nexonはこの機能を廃止した。
韓国IMCによるサービスに移行と同時にこの機能が復活し、
音楽好きの啓示者からは歓喜の声が上がった。
当然だがIMCサービスであっても著作権が行使されないわけではないことには注意したい。

●2020年1月
「リリビルド」などと呼ばれることのある、中規模スキルバランス調整。
対ボスにおいて「タオイスト」の持続ダメージによる総合火力が
異常に強い問題があったため、何故かタオイストのナーフではなく全職の強化を行った。
Re:Buildによりスキルバランスはめちゃくちゃだったため、流石にこのアプデによってバランスは少しよくなった。

・「女神の加護」イベント
「女神の加護」という常設イベントが追加された。
一部のワールドボスが退治された直後に行われるイベントで、
ワールドボス退治に関わらなかったプレイヤーも参加可能。
1回100kのゲーム内通貨(シルバー)でガチャを行いアイテムを入手するもの。
10分間開催され、1000回程度回せる。
ガチャで使われたシルバーのほんのごく一部はワールドボスを退治したプレイヤーに配られ、
残りのほぼ全てがシステムの闇に消える。

●2020年3月
「EP12」アプデ。レベルキャップ450へ。
新マップでは突然敵が強くなり、同時にプレイヤーのステータスもインフレする。

・「バイボラ武器」追加
フィールド狩りやチャレンジモードで非常に低い確率で入手できるアイテムで、ステータスインフレの一因。
確率が低すぎるためいくらやっても出ない人には出ない、運ばっかりだよ感が出始める。
なおこのバイボラ武器は特定の1職のみを強化するOPがついており、時期を追うごとに種類が増えていく。
最初期はソードマンなら梅花剣士、アーチャーならフレッチャー以外は
対応するバイボラが無いので強さを求めるならこれらの職の履修が必須となるなど。

・怪しい雲行き
報酬が頭割りだったチャレンジモードが改変され、ソロでもPTでも一人あたりの報酬が変わらなくなった。
これまでも基本の金策方法だったチャレンジモード、
能力に応じて人数や段階を調整する必要があったが、
これ以降は5人PTでチャレを周回するのが最も基本な金策となる。
なお上位プレイヤーであればソロでも最終段階までクリア可能な難易度。
おや?雲行きが・・・

・サルラスからの解放
サルラス修道女院ミッションが削除された。
代わりに400レベルのIDへと変化。
IDは金策効率が悪く、サルラスとチャレが金策二本柱だった状態から
チャレのみが金策コンテンツとして残ることとなった。

・TIPS:放置の罰
ソサネクは繰り返しのアップデートにより「召喚獣が5分で消える」「1分毎に本体が攻撃しないと召喚獣が止まる」
などの更新が入って放置金策として使いづらくなっていった。
その気になって放置しようにも通報リスクが高い割に稼ぎが少なく、
ごく一部の業者がファリアス森で放置している程度になっていた。
しかし、徐々にソサネクの戦闘能力が上がっていき、ソロチャレがほぼ放置のみでクリアできるようになった。
ソサネクの放置は1日10分、このインスタンスエリアの中で行われるようになっていた。
しかし誰にも迷惑をかけていないこれですら不公平だという声が上がり、
ついに「プレイヤーがデスモドスデバフを敵に付与しないと殆ど火力が出ない」というナーフを食らうことになる。
以降ソーサラーはまともに対雑魚を行うことができず、
デスモドスデバフを維持しやすい対ボス専用の職となってしまった。

●2020年6月
新素材アイテム「アーキストーン」実装。
週間参加回数上限のある上位コンテンツ報酬として非常に低い確率で入手できる。
新装備を揃えるにはこれが6個必要。
運が悪ければ全く手に入らず、一向に装備更新することができない。
筆者はこの方法で1個入手するまで11ヶ月かかった。
もう一つの入手法が「女神の加護」(ゲーム内通貨ガチャ)によるもの。
こちらの方の産出が殆どである。2Gほど回すと1個出るとされている。
2Gの間に他のアイテムも手に入るのでアーキストーンだけで2Gかかるわけではない。
女神の加護イベントは1日2,3回で、1回に0~3個のアーキストーンが誰かの手に渡る。
アーキストーンの相場は非常に長いことマーケットで700M程度を維持した。
当時通常の金策では8分で1.5Mぐらい稼げた。
つまるところこの時期の装備更新はとにかくシルバーを稼いで
女神の加護ガチャを回すかマーケットで買うか、ということ。
アーキストーン1/10個分である「アーキストーンの欠片」も追加されたが、
これも女神ガチャ以外では入手確率が低すぎてアテにならない。
筆者は3ヶ月に欠片1個ぐらいしか入手できていない。

・ガチャガチャ
期間イベントでも報酬がガチャだったり、課金面でも素材アイテムの入ったガチャが強化されたり、
前述の通りバイボラもアーキも低確率のガチャみたいなもので、あれもこれもガチャになった時代。
なお課金ガチャも相当性質が悪くなっている。
ボスに対してダメージが増加する「ボルタカード」を代表として、
通常プレイでは殆ど手に入らないが課金ではそこそこ入手できるという
「主な入手法:課金ガチャ」と言わざるを得ないようなアイテムが増えた。

・5PCチャレ
確率の低すぎるアイテムをシルバーで入手するしかないこの状況に対する上位プレイヤーの解答は「5PCチャレ」だった。
5PCは以前からあった金策方法であり、
上位プレイヤーにとってはソロでも余裕でクリアできるPTコンテンツに自分のサブアカウントを4人追加で入場させ、
1クリアの作業で5人分の報酬を得て、それをメインアカウントに集中させる方法。
具体的なコンテンツとしては「チャレンジモード」である。
同期プレイは規約違反だが5PC自体は特に違反しているわけでもない。
当時チャレンジモードは1日に1アカウント5回+1キャラ1回行ける状況だったため、
1キャラ6回のセット5アカウントで同時に行うのが基本となる。
なお中堅プレイヤーは普通にPTチャレをしている。

・ソロ専用コンテンツの増加
5PCに対抗してか、ソロ専用コンテンツが増えてきた時代でもある。
いくら殴っても倒せないボスを7分間殴った合計ダメージで競って毎週のランキングをつける
「週間ボスレイド」はその競争要素によって上位プレイヤーのモチベーションとなった。
少しの後にMMOの華とも癌とも言える「ワールドボス」が削除され、
代わりに「共同ボスレイド」というPT週間ボスレイドのようなものが追加。
こちらもPT火力ランキングが発表されるもの。

・TIPS:ハウジング
このあたりの時期には待望のハウジング要素が追加された。
ギルドハウジングと個人ハウジングの二種類がある。
ギルドハウジングはまず始めるのに100Mかかる。
個人ハウジングはタダで始められるが家具が1個1Mなど。
家具は他プレイヤーとの取引不可。
このハウジングを遊んでも何のリターンも得られない、ただシルバーを消費する贅沢な遊びでしかなかった。

●2021年12日
フィールドシルバー削除。
フィールドでモンスターを倒してもシルバーが手に入らなくなり、代わりの「傭兵コイン」が少量落ちるのみとなった。
傭兵コインは専用商店で一部のアイテムを購入するのに使用できる。
時間を無限に使って無限に稼がれると課金ガチャが売れないので稼ぐ方法を日ごと制限のあるコンテンツのみに絞るのが目的。
シルバーはほぼチャレンジモードでのみ入手できるようになる。
既にチャレンジモード以外で稼いでいるプレイヤーなどいなかったのだが、
それでもこのような形で自由なフィールド狩りを禁止されたことによってかなり雰囲気は悪くなった。

・「バイボラLv4」などの追加
これは同じ武器を8本用意し、複数の既存コンテンツで得られる素材を大量に消費することで合成される。
既存コンテンツだけで延命を図っていると言われた。
バイボラは各職専用装備であるため1つの職にのみ膨大な投資を行うことになり、
頻繁に行われるバランス改変で対応職が死んだりする点、
サブキャラで他の職を遊ぶことが困難である点などから非常に評判が悪かった。

・徐々に減る人口
不思議と徐々にプレイヤーが減っていった時期。
残された装備更新はアーキストーン素材のものばかりで、
稼いでアーキを買いたいもののチャレンジモードが終わるともうやることがない・・・
という雰囲気が漂っていた。
昔に比べればコンテンツの数は非常に多く、その報酬もそこそこなもの。
確かにバイボラLv4は既存コンテンツでの延命だが、
新規コンテンツの追加もベルカッパー時期と比べると安定した頻度で行われていた。
コロニーの暗黒時代と比べると特に不快な点も多くないので、
何故この時期に今更プレイヤーが減っていったのか理屈で説明しにくい。
アーキストーン素材の装備のハードルの高さがようやく実感されて気力を失った時期ということだろうか。
筆者も確かにつまらない雰囲気を感じていた時期。
なお筆者はこの時点でアーキストーンを6個入手済み。

●2021年2月
「EP13」アプデ。レベルキャップが460に。
(ステータスバランスを450レベル前提で組んでしまったので大きく開放するとバランスが崩壊するため10しか開放されなかった)
5PCチャレに終止符を打つべく改変が行われた。
まず、高レベルのキャラで低レベルのマップのチャレを行うと報酬が減るように。
更に、同一IPからのチャレ参加は2PCまでになった。
また、通常チャレよりも遥かに金策効率の良い「自動マッチチャレ」が追加。
自動マッチングは昔から主にIDで存在しているシステムで、
その名の通り誰とPTになるかわからない簡単なPTマッチングシステム。
これにより毎日の基本的な遊びは自動マッチングになった。
自動マッチチャレはマッチングして10秒ほどでその場に雑魚が湧き、
2分ほどで雑魚を全て倒して最後のボスを5秒で倒して報酬を得て2秒後には強制解散。
難易度段階の概念も無い。
一般プレイヤーはPT募集の煩わしさから開放される代わりにコミュニケーションしながらPTプレイを遊べる金策場所を失った。
なお1回の報酬は1.5M程、週に1アカウント44回+1日に1キャラ1回。
PTの総合ダメージに対して自分のダメージが極端に少ないと報酬が減る。
ヒーラーには専用のディーラー化バフが用意されたが、
それ以外のサポートキャラは報酬を得ることができなくなった。
定点で全員火力を出し続けるだけでゲーム性も何も無いのが伝わるだろうか。
更にこの自動マッチは街から出ずに行うことができるため、
ガチャばかりの状況と合わせて「モバイルゲームに成り下がった」と言われた。
韓国ではマクロが参加していると言われていたが日本では不明。
他の動画等を見ながら適当にぽちぽちしているプレイヤーが多く、
筆者もそのクチなので実際にはマクロではなく一応肉入りなのではないだろうか。
自動マッチには特定水準以上の装備を装着している必要があるため
所謂「寄生」がしづらくなっているが、この水準判定方法が実際の戦闘能力と乖離しているためこれも概ね不評。

・シナリオ一段落
ライマの啓示を集めてギルティネに対抗するシナリオが一段落した。
これ以降は話は続いているが目的が変わり、第2章のような感じ。

・オルシャ崩壊
街「オルシャ」周辺のマップ(低レベルマップ)が削除された。
これ以降、変更の加えられたオルシャ周辺マップがエピソードが進むにつれて順次改めて解禁されていく。
ようは完全な新規マップを追加するほどの体力が無くなったということ。
また、かなり雑に大量のマップを削除したため、
重要なクエストが進行不能になる・入手不可能なアイテムが増えるなどの問題が多発した。
この問題はユーザーに指摘され次第徐々に代替手段が追加される。
また、EP13は「ベライの森」周辺のメインエピソードクエストから続く話であるが、
EP13の追加と同時に「ベライの森」は削除されたため、EP13の内容に繋がるエピソードを見る方法が無くなった。

・取引不可のアイテムの増加
コンテンツ報酬として取引不可能なアイテムが増えてきた時期。
サブアカウントで入手した取引可能な報酬は何らかの形で
メインアカウントに集中させることができてしまうため、その対策としてだと考えられる。
週間制限等が設けられているので上位プレイヤーがいかに集中してプレイしようとも装備を完成させるまでかなりの期間を要し、
取引ができないので中堅プレイヤーから買い集めることもできない。
これによって「装備が揃って目標が無くなったので引退」を防ぐことができる。
また、必ず毎日ログインしてプレイする必要があるため同時接続数も確保できる。
「毎日プレイするよりもやる気のある時にたくさんプレイしたい」という声がかなり多く、概ね不評であった。
「名声」は効果が発揮されるまで3ヶ月~半年かかり、
「レリック」は徐々に強化できるが最大強化まではおそらく1年以上かかる。
名声(24年追記):
デイリーのクエストをクリアすることで少しずつ名声値が上がっていく。
このデイリーのクエストはフィールドのモンスターを倒すことで、1日20分ぐらいはかかった気がする。
フィールド狩りをやりたくない人は素材アイテムなどをNPCに寄付することでも名声値を上げられる。
フィールドシルバードロップが削除されて完全に死んでいたフィールド狩りだったが、この時期はフィールド狩りが非常に重要なコンテンツになっていた。名声がカンストし、名声を得る方法が緩和されるまでの1年ぐらいは機能していたコンテンツ。
レリック:
育てて使うと1分間だけ非常に強くなるが、1回使うごとに20M相当のアイテムを消費する。
割に合わないので競争型コンテンツでしか使用されない。

・ビルド自由度の減少
ビルドの自由度はリビルド以降徐々に減っていった。
「打ダメージ増加」「火ダメージ増加」等の効果が増え、打と斬の混合、火と地の混合などが弱くなってきた。
また、コンテンツの方向性から「対ボス火力が高い」ことの比重が重く、
ユーティリティ的なスキルを目的とした職の採用も減っていった。
※毎日のコンテンツは「チャレ」で対雑魚戦なのだが自動マッチチャレでは敵の数が少ない上に難易度が低いため大した殲滅力を持つ必要性が無い。
 毎週のソロコンテンツや高難易度PTコンテンツが対ボス。
各系統に3種類ほどの鉄板ビルドが存在し、それ以外のビルドは亜種も殆ど存在しないような状況に。
結果として5系統*3ビルド=15種類となり、他のゲームと比べても大した職の数ではなくなってしまった。
初期にToSをプレイしていた諸兄にとっては「当時もテンプレビルドばかりだった」と言いたいところだろうが、この時代はその比ではないのだ。
悪いことばかり書いているように見えるが、その実この時期はかなりゲーム性が悪化していた。

●2021年4月
「再び楽しいToS」アプデ発表。
装備がアカウント内の全キャラに使いまわせることを理由に、装備作成の要求素材を大きくしすぎた今までを失策と認めた。
装備をキャラ帰属にし、1キャラ分の装備の要求素材は減らす方向へ。
・・・などのアップデートが行われる予定。

・啓示者の声
「補助職の補助性能を大きく下げ、代わりに火力職の8割程度の火力を与える」
という「補助・ヒーラー職改変」も大きな要素として挙げられていたが、
これは発表後にユーザーからの批判の声が大きく、キャンセルされることとなった。
補助職の改変が韓国鯖で既に始まっていたにも関わらず
アプデを事実上のロールバックしてまでユーザーの声を取り入れているのは驚きである。

●2021年5月
スマホ版ToS、「Re:Tree of Savior」が発表。
PC版の「再び楽しいToS」と合わせて今後どうなっていくのだろうか。
ToSが再び覇権に返り咲くこと・・・は流石にないだろうなあ。

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