日記 新作クレしん映画を見た感想

・クレヨンしんちゃんの新作映画を見てきた。前情報で恐竜が題材の映画と言うことで「ドラえもん」でイイじゃんと騒がれているのを知っていたし、実際に上映前私の近くに座っていた人も同じ様なことを呟いていたので少し不安な気持ちで幕間の時間を過ごしていた。

以下感想。

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うーん。あの終わり方じゃなかったら普通に及第点以上はあった映画だと思うんだけどあの終わり方だけは腑に落ちない。

恐竜の「ナナ」が死ぬ必要なかったよなぁ。ラストの方、あそこで「頑張ったね、ナナ…」と言った後にパチクリと目を開けたナナが笑って良かったと喜びあって最後に一緒にお風呂入ってバナナ食べて終わりとかで良かっただろと個人的には思ってしまう。なんか「ナナ」が死んだことによって話の芯がブレたし、クレヨンしんちゃんらしさが一気に削がれた感じがする。

なんなんだ。クライマックスでBGM音量が上がってお涙頂戴モードに映像が移行していくのが苦しかった。クレヨンしんちゃん映画全体を通しても今までで明確な死が描写されたキャラは「戦国アッパレ」での又兵衛くらいしか居なかったはず。

だからこそ、死という概念はもっと重く扱って欲しかった。

あと、しんちゃんの「ずるいぞ」というセリフは「オトナ帝国」のケンとチャコだけに向けた言葉であって欲しかった。ファンサービスなのだろうけど、なんか媚びを感じて微妙な気持ちになった。

渋谷である必要ないだろとか、もっと細かな違和感を述べだしたらキリがないのでやめておくが、でも一つ言うなら最後らへんのシーンはシロとナナだけにフォーカスして描写して欲しかった。しんちゃんの存在がいらないとは言わないけどあそこは二匹だけの世界にして欲しかったな。

でも、決して全部が悪かった訳じゃない。

恐竜の作画がとてつもなく良かったし、序盤の絵日記を埋めていくシーンはぼくなつの様な懐かしさや愛おしさを感じて特に印象に残った。あいちゃんを始めとする四郎くん、売間久里代などサブキャラクターの登場も熱かった。別に最後以外はそれ程…悪くはなかったんだ。

でもさ、死の描写いらないだろ。ナナを返してくれ。お涙頂戴の為に消費された命としか思えない。なんか今まで必死で積み上げてきたジェンガを一気に崩された気分だ。

上映後、親御さん達はどんな気持ちで帰るのか「ナナはどうなったのか?」と心配そうに言う子供達に対してなんと言葉を返すのか。それが不憫で仕方がない。

大団円エンドで良かったよなぁ……ナナには生きて欲しかった。

また明日。


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