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【Android 14】moto g53j / g53y 5G向けEvolution Xをビルドしてみた【penang】

皆様こんにちは。lahainaです。

今回は、前回の続編ということで、今度はmoto g53j / g53y 5G向けにビルドを行ったものになります。

こちらも比較的安定して動作する為、試作品を公開してみます。

※Motorolaのエキスパート、Electimon氏と協力し、完全なるOSS化に挑戦してみました。前より安定性がアップしていると思われます。
※NEWバージョン以前のものをお使いの方はインストール時、念のためデータバックアップのうえ、初期化をお願いいたします。

なお、前回の記事はこちらです。
https://note.com/lahaina_rmx3551/n/n229621479b2b



ダウンロードリンク

まず、こちらからcopy-partitions.zipをダウンロードして下さい。
続いて、OTAアップデートパッケージとリカバリーイメージ(boot.img, dtbo.img, vendor_boot.img)は下記Releaseページからダウンロードしてください。

※容量制限のため、Google DriveからGitHubへ移動しております

※スクリーンショットは下記からご覧いただけます。

導入方法

※注意:初回はFormat dataの後、必ずcopy-partitions.zipを焼いてください!(これを忘れると文鎮化のリスクがあるため必ず行ってください。)

  1. 3種のイメージ(boot.img, vendor_boot.img, dtbo.img)をfastbootから焼く

  2. リカバリーに再起動

  3. 初回導入のみ、Format dataを実行

  4. ストックROMからの場合は、copy-partitions.zip焼き→リカバリーに再起動(既にカスタムROMにいるときは省略して大丈夫みたいです)

  5. メインメニューから、「Adb sideload」を選ぶ

  6. 「adb sideload evolution_penang-ota-*.zip」でROM焼きします。

  7. 「Do you want to reboot to recovery now?」と聞かれるので、Magisk等を導入する予定がなければ、そのまま「No」を選択する

  8. 「Reboot to system」を選択する

※なお、「copy-partitions.zip」実行時、「Signature verification failed. Install anyway?」と表示されることがありますが、「Yes」を選択してそのまま実行してください。

動作確認済みの機能

  • Wi-Fi、Bluetooth、カメラなどの基礎機能

  • Motoアクション各種

  • 技適の提示

  • FMラジオ

  • NFC

  • FeliCa / おサイフケータイ

動作しない機能

  • 今のところなし

Bootloader Unlock

カスタムROMを導入するために、まずはブートローダーをアンロックしてください。
ブートローダーをアンロックするためには、日本ではなくUSのMotorola公式ページにて会員登録をし、アンロック申請をしてコードを発行する必要があります。

手続きに関してはこちらのサイトが参考になります。
https://doroid.org/how-to-motorola-bootloader-unlock-jp/

手続きが完了すると、登録したメール宛にコードを記したメールが届きますので、bootloaderに再起動後、ターミナルにて「fastboot oem unlock ${CODE}」(${CODE}部分はアンロックコードに置き換えてください。)と入力して、「UNLOCK THE BOOTLOADER」を選択してアンロックします。

なお、購入してからすぐの状態の場合、「OEMロック解除」がグレーアウトしており有効にすることができませんが、購入してセットアップ完了後168時間経過するとオンにできるようになります。そのため、中古だと比較的早くアンロックできますが新品は時間を要するのでご注意ください。

よくあるご質問

「SIMマネージャーが繰り返し停止しています」のエラーでeSIMを追加できない

Playストアで「SIMマネージャー」のアップデートが配信されていれば、更新してみて下さい。当方の場合はそれで直りました。

動作がカクカクする

起動直後、最低30秒〜1分間はカクカクすることがありますが、徐々にサクサク動作するようになっていきますので、時間をおいてみてください。
ただし、ワイモバイル版はRAM 4GB構成となっておりますので、その構成上どうしても最小限のカクつきやアプリが落ちたり等は発生し得ますのでご了承下さい。

指紋認証が動作しない

当方の環境ではSIMフリー版(XT2335-5)とワイモバイル版(XT2335-4)で正常に動作することを確認しております。
指紋認証が動作しなくなった場合、一度RSAでOSを完全に元に戻して動作するか確認してみて下さい。
それでも直らない場合はハードウェアの故障が考えられますので、修理の検討が必要です。

あとがき

この度は、初心者の私に色々なことを教えてくださったElectimon氏に多大なる感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。

今回、ありがたいことに、OSS化プロジェクトに関与させてもらえることになり、このデバイスは完全なオープンソースによるビルドが可能になっています。

なお今回はEvoXですが、別のROM向けにもビルドをやってみたい方は使用したツリー群を下記Organizationsに公開しておりますので、ぜひ色々なカスタムROMをにて試してみて下さい。↓

また、今回関与させていただいている、Motorola専用OSSプロジェクトはこちらです。↓

Snapdragon 480 Plus 5Gは今までのミドルレンジとは全く違い、サクサク軽快に動きますので、ぜひ試してみてください。

文鎮化からの復旧方法

海外の方によると、モトローラスマホにカスタムROMを初回インストールする際には、copy-partitions.zipを焼き、現スロットのパーティションをもう片方のパーティションへコピーすることが必須なようです。(A/Bパーティションを持つモトローラスマホの場合、ストックROMに戻すともう片方のスロットのbootloader領域が空になっていることがあるらしく、その状態でスロットが切り替わるとハマります。)

もし、文鎮化に悩んでおられる方がいらっしゃる場合、またはcopy-partitions.zipのインストールを忘れたまま再起動してしまい、起動しない場合は、こちらのblankflashツールを使ってEDLモードから抜け出す必要があります。

こちらからダウンロードしてください。↓
https://drive.google.com/file/d/1O9fE19vUkzMfT5X9ofW_JA3LGCyDZTQ1/view?usp=sharing

zipの中の「penang」がSIMフリー版、「penang_sb」がワイモバイル版となります。SKU間違いに注意。
使い方はEDLモード状態のデバイスをPCに接続し、中身のblank-flash.bat(Linuxなら、blank-flash.sh)を実行するだけです。
うまくいけば、bootloaderに再度入れるようになりますので、RSAを使い、いったん完全にストックROMに戻してください。

※「EDLモード」とは、bootloaderやリカバリーに入れない状態を指し、USBを挿入しても画面に全く何も映らない状態で、デバイスマネージャー上に「Qualcomm HS-USB QDLoader 9008」と認識されるだけの状態です。通常、修理工場に送らなければこの状態からの復旧はできませんが、モトローラ向けにはblankflashと呼ばれるEDLモードでも復旧可能なツールが流出しています。

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