オラクルカード - 道しるべ
大ヒット作『ハリーポッター』シリーズ・第 3 作目『アズカバンの囚人』にオラクルカードの原型のようなものが登場します。
占い学 divination の授業の中で、生徒達はティーカップの底に残った「ティーリーフ(お茶の葉)」の形から、メッセージを読み取る練習をしていました。ハリーの葉は「グリムで悪い兆し」だと先生に言われてしまいます。
とても面白いことに、この「お茶の葉リーディング tea leaves reading」がテーマになったオラクルカードが存在しています。見かけた際には驚きましたけれども、英国では特にヴィクトリア時代、人気が高かったそうです。
遠い昔より、人は道しるべを求めて、石・貝殻・枝・木の実・羽などを投げたり転がしたりしていた様なイメージが浮かびます。そして「自然そのものを読む」ことも。
現代においても、空に虹がかかれば吉兆と見なしますし、雲の形や動物の動きなどに意味を見出します。諏訪湖の「御神渡り」は、氷の隆起を読むことで知られています。
卑弥呼の時代あたりをイメージしてみると、火の大きさや色を見たりしていたような雰囲気がどことなく漂ってきます。
人が生きて行く上で探し求めるものは、ほとんど、昔から変わっておらず普遍的なのだと透けて見えます。
古い時代に用いていたもの・・・行っていたこと・・・それらが時を経て、現代にカードとして甦ったことは、その証のようにも感じられます。