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きらら展 in 名古屋 レポート ~秋を彩るきらきら~


いざゆかん、秋のおわりはきらら展。


2018年に独立創刊15周年を迎えた4コマ漫画誌『まんがタイムきらら』。
幅広い分野の作家を起用し、漫画だけでなくアニメやゲームに興味を持つ人々を中心に強い支持を得ています。アニメ化された作品も数多く、かわいい女の子たちの日常や、夢に向かって頑張る姿などを通して、誰もが共感できる希望や夢、勇気、ときめきといった”きらきらとした輝かしいもの”を読者に届けてきました。
本展では、展示会用描き下ろし漫画とイラスト、貴重な資料や設定画などを一堂に展示し、漫画、イラスト、アニメ、ゲームなど様々な角度から、『きらら』と掲載作品が届けてきた”輝かしいもの”を見つめ直します。


というわけで、きらら展に行ってきました。



私事で大変恐縮なのですが、私と『きらら』との出会いは2014年4月に放送されたアニメ『ご注文はうさぎですか?』に遡ります。
当時学生だった私も『ごちうさ』が連載されている『まんがタイムきららMAX』を購入したり、グッズを買い漁ったりといわゆるオタク活動をしていたのですが、アニメの第2期である『ご注文はうさぎですか??』の放送終了を皮切りに『きらら』とは疎遠になっていきました。

もう一度『きらら』に触れるきっかけとなったのが、去年の夏に開催された芳文社の70周年記念セール。
単行本だけでなく多くの雑誌もセールが行われたため、当時Twitter上で多くの人たちに推されていた『まちカドまぞく』の連載にここで追いつけたのは僥倖でした。

以後は芳文社直営の漫画アプリ「COMIC FUZ」を活用しつつ、余裕のある時期に興味のある連載を追ったり追わなかったり……といった距離感で過ごしていました。

しかし、はっきり言えるのが、今の『きらら』は面白いということです。

『星屑テレパス』『しあわせ鳥見んぐ』『またぞろ。』『ぬるめた』を始めとして、連載が始まって比較的日の浅い面々にも『きらら』の新時代を切り拓いていこうという力強さを感じます。

そして、そういった力強さに触れたことこそが今回「きらら展」の来訪を決意した大きな理由でもあります。


前置きが少し長くなりましたが、きらら展のレポートに移ろうと思います。


きらら展 in 名古屋


きらら展では東山奈央さんと水瀬いのりさんによる音声ガイドのオプションもあり、より身近に『きらら』を感じることができました。


(ほとんどのエリアが撮影禁止なため公式ツイートより引用)


きららヒストリー


最初に目を引くのが雑誌がずらっと並べられたエリア(ツイートの2枚目の画像)。
創刊当時から最新号までの各漫画誌の表紙が並ぶ様は迫力があります。

個人的に印象に残ったのがきららMAXの2015年4月号。『ごちうさ』の2期制作決定を伝えるもので、当時実際に手に取った雑誌の表紙を展示の中に見つけたときはすごく懐かしい気持ちになりました。
また、現在は休刊となっている「まんがタイムきららミラク」に縁のない道を私は歩んできていたので、ミラクという雑誌を実際に目にすることができたのもとても貴重な経験でした。


『きらら』で輝く作品たち


さらに進むときらら展に向けて描き下ろされた漫画・イラストのコーナー(先程のツイート3枚目の画像)。
なんと94作品合計188点に及ぶ大ボリューム。
私は比較的きららに触れた時間が短いため未見の作品の漫画やイラストも多かったのですが、各作品がかなり大きく展示されており、多種多様かつ美麗なカラーイラストが見られるというだけでも大きな満足感があります。

ちなみに名古屋展で新たに描き下ろされたのは『ななどなどなど』『星屑テレパス』『ぬるめた』『紡ぐ乙女と大正の月』の4作品。
いずれも違った個性を持つのが大変興味深い、期待のニューカマーたちです(いずれこれらの漫画を始めとして簡単な紹介記事を書ければと思っています)。

ちなみに描き下ろし漫画・イラストは本展の物販で販売されている展覧会図録にも収録されています。


『きらら』とアニメ


さらに進むとアニメのコーナー。
『ひだまりスケッチ』から『ご注文はうさぎですか?BLOOM』『おちこぼれフルーツタルト』まで、一面に流れるアニメの映像もやはり圧巻。

特に『恋する小惑星』『こみっくがーるず』『NEW GAME!』『ゆるキャン△』は比較的最近観たアニメだったので、アニメを観ていたときのことを思い起こすようでした。

少し話は逸れますが、『RPG不動産』『ぼっち・ざ・ろっく』『スローループ』のアニメも楽しみですね。もちろん『まちカドまぞく 2丁目』も!

また、きらら展に向けて用意されたショートアニメも上映されていました。月並みな表現ではありますが、『きらら』の歴史を感じられて感慨深かったです。ただ、たくさんのキャラクターがスピーディーに入り乱れる映像だったので、もっとゆっくりじっくり見たかったかも……という思いもあります(笑)。


「きららファンタジア」の世界


スマートフォン向けアプリゲーム『きららファンタジア』のコーナー。
ゲーム内外では見られないような貴重な資料や設定画などが展示されており、こちらもやはり満足度が高かったです。
私は『きららファンタジア』自体は今は少し距離を置いているのですが、特に『きららファンタジア』での衣装の設定画はなかなか見られるものではないと思いながら眺めさせていただきました。


スペシャルコーナー


大きなポップや作者さまによる直筆のメッセージボードが印象的なエリア。
(※撮影可能エリア)

しゃ、写真を撮るのが下手……!

ここに掲載するメッセージボードは一部ですが、「これが……らくがき……?」という感じでした(笑)。
結構大きめのボードに作者さまによる直筆のイラストがずらっと並ぶ様は直に目にするとやはり圧倒されます。

ひとつ個人的に残念だったのは、猫にゃん先生のイラストが描き加えられたのがちょうど私がきらら展を後にしたタイミングだったことでしょうか。
遠征だったのでしょうがないのですが、少し悔やまれます……!


終わりに


とても満足度の高い展示でした。
「まんがタイムきらら」という雑誌に20年近い歴史があるということもありますが、それ以上に多種多様で個性的な作品が揃ったレーベルであり、それが漫画やイラストだけでなく、アニメやゲームにも広がっている。さらに漫画そのものも今なお進化し続けているという事実にただただ感嘆してしまいます。

先程から何度も名前を出している『星屑テレパス』を始めとして、現行の連載にも面白い作品がたくさんありますし、これからも『きらら』は進化し続けるし、きっと明るい未来が待っているだろうという希望の持てる内容でした。

きらら展を飾ったたくさんの作品たちへの敬意と、『きらら』のこれからを紡いでいく作品たちへの期待を込めて、本レポートを締めたいと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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