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この日になると毎年思い出す。息子の中学受験。

あれから4年経つのか。
4年前の今日、息子は中学受験をした。

当初、中学受験は考えていなかった。
あまりに大変そうな話ばかり聞いていたので、ちょっと無理かなと思って。

ある日、息子が私立中学に行きたいと言い出した。
理由は、
①鉄道部に入りたい
②算数の授業が面白い学校に行きたい
鉄道大好きの息子は、私立中学には「鉄道部」という夢のようなものがあると、どこかで聞いてきたらしい。

ならばと、ゆるやかに受験勉強を始めた。
やってみると、意外にもどんどん食いついてくる。
どうやら勉強は嫌いではないらしい。
少しずつ勉強量を増やしても、淡々とこなす。
これならばいけそうだな、ということで本格的に受験勉強スタート。

生活は、受験勉強を中心に回り始める。
リビングで勉強をするので、勉強中はTVの音を消し、音はワイヤレスイヤホンまたは字幕で。
ゲームが大好きで、それはやらせてあげたかったので、学校から帰宅してからの時間割を作り、休憩のゲーム時間と勉強時間を明確にした。
スマホは中学生になるまで与えないことは決めていたので、それは良しとして。
成長期なので睡眠時間は削りたくなかったので、9時半には寝る。
週に1日だけ、放課後に友達と遊ぶ日を作る(受験直前の半年はちょっと無理だったけど)。

まだ10歳の子供なので、あまり無理はさせたくなかった。
子どもの様子から、精神的にあまりに辛そうだと感じ取ったらいつでも辞める、とだけ決めていた。

マイペースな息子は、毎日淡々と課題をこなし、模試の結果が良い時も悪い時も、特に気にもせず。
時々でる珍回答に親子で爆笑しながら、日々は過ぎていく。
受験本番を想像するたび「ひぇー怖い!!」と叫んでいたが(私が)、息子は全くそんな様子もなく。

前日の夜は、夫と私は全然眠れなくて(息子は熟睡)、こっそり息子の部屋に入って息子の寝顔を見ながら、夜中まで二人でお喋りしてたわ。
息子がやり切ったテキストの山を見て、「アイツ、大したもんだよねぇ」とか、「アイツの夢が叶うといいねぇ」とか言いながら。

当日の朝は、とにかく無事に試験を受ける。ただそれだけでいいと思った。
どんな結果も、受け止めるしかないんだから。

試験会場に向かう子どもたちの勇敢なこと。
みんな本当に頑張ってきたんだろうなって。
教室に向かう息子の背中、カッコ良かったなー。
なんか涙出そうだった。

保護者待合室の雰囲気は、思っていたより張り詰めた感じでもなく、両親揃って付き添いにきているご家庭も結構あって(我が家も夫婦で。夫が有給取ってw)、もう後は祈るしかないね、的なさっぱりした空気だった。

試験を終えて出てきた息子が最初に放った一言。
「もらった」

ほんとかよwと思いながらも、午後受験に向かう。
今は午後に試験をやる学校も増えて、午前に受けて、午後は別の学校を受けるという、一日2回受験も珍しくない。
気力体力もつの?!と思っていたが、意外とフツーにもつ。
しかし午後受験が終わって出てきた息子の顔が、まるで風呂上りみたいだな、と思った記憶がある。

そして合格発表。
2月1日午前に受けた本命校、合格。

あんなに嬉しかったのは人生で初めて。
本当に初めて。
自分が何かを成し遂げたより、よっぽどよっぽど嬉しかった。
こんなに嬉しいものなのかと、自分でも驚いた。

息子よ、おめでとう!

毎年この時期になると、全ての風景を思い出す。
たぶん、一生忘れないだろうな。

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