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整理整頓の重要性

私の所属する会社は歴史のある中小企業です。通常、このような中小企業の場合、社員の「行動規範」などがない企業がほとんどであると思いますが、私の所属する会社では「行動規範」があります。しかも、この「行動規範」が確実に行われれば、簡単に大企業になれるであろうと思われるほど素晴らしいものです。

ここでは、守秘義務に反しない範囲で、その「行動規範」の最初のほうに書かれている『整理整頓』について、書いていきたいと思います。

行動規範の内容

行動規範において、次のような趣旨の内容が書かれています。

○不要なものは捨てる(整理)
○物はしっかりとそろえておく(整頓)

『行動規範』より主旨のみを取り出して記載

このような内容を見ると、単純に身の回りをきれいにするように書かれているように見えますが、、ここに書いてある整理・整頓というのは一般的な意味ではなく、品質管理における「整理・整頓」を意味しています。品質管理における品質管理における「整理・整頓」を書いていきたいと思います。

品質管理における5S活動とは

製造業では5Sという言葉がしばしば使われます。この言葉は「整理・整頓・清掃・清潔・躾」の頭文字からとったものです。ところで、上にも書きましたが、ここで使われる「整理・整頓・清掃・清潔・躾」は世の中一般で使われている意味とは若干異なります。これらの活動を「品質管理における5S活動」とよび、その中で「整理・整頓」の最初の2つです。

不要なものを捨てる「整理」

整理とは不要なものを捨てるということです。不要なものが多いと、保管にコストがかかりますし、探すのに時間もかかります。不用品を捨てることによって保管コストや物を探すための作業量削減の意味があります。
ところで、品質管理の5Sの「整理」本質は、単に物を捨てることではありません。陳腐化したノウハウ、過去の栄光、惰性で続けている習慣など、物以外も含めて不要なものを捨てることを考えていくことが大切です。不要なものが溜まったら、その状態をリセットし、新陳代謝を回復する活動が「整理」と言えるでしょう。

整理した状況を維持する「整頓」

整頓は、端的に言ってしまえば、片付いた状態を維持することです。片付いた状態が維持されないと、使いたいものがすぐに見つかりません。また、物を落としてしまったり、転んだりしてしまう原因にもなるため、安全の面からも片付いた状態を維持することは大切です。
こちらも「整理」と同じであり、品質管理における「整頓」は単に物を片付けることを意味するわけではありません。不要なものは最初から不要なものであったわけではありません。様々なことを行っていく中で必要なものが徐々に不要になっていきます。「整理」では、溜まってしまった不要なものをリセットしますが、常に不要なものが溜まらないように新陳代謝を維持する活動が「整頓」と言えるでしょう。

当たり前のことを当たり前にやることの大切さ

ここでは、「整理」と「整頓」について、書いてきましたが、当たり前のことを言っているだけのような気がすることと思います。しかし、自分に置き換えて、この当たり前のことができているかを考えてみると、できていると言い切れる人は少ないのでは、と感じるのではないかと思います。「当たり前のことを当たり前にやる」ということは非常に大切なことではないかと私は考えます。

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