見出し画像

少年狂時代♪その3

第3章
【振り返れば奴がいる】



バスは予定通りに快調に進み、ハイウェイへと突入した。

ハイウェイはカーブも信号も無いので、酔いが悪化することは無い。

私は安堵し、また友人らとのバカ話に花を咲かせていた。
          
その時 、 私の隣の安川君がポツリと
悪魔の一言を呟いた。

     
「・・・うんこしたい。」

!!・・・車酔いではなかったのだ。

彼は一心不乱に、今にも括約筋の束縛を振り切って、アブラ汗と共に、
生まれ落ちんとする悪魔の『うんこ』との、熱いバトルを、孤独に戦い繰り広げていたのである!

だが、まだこの時には、この火種が大惨事になろうとは、
私も含め誰も思わず、バスは目的地へ進んでいた。

つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?