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鳥海山(2022.8.19)①

前夜、登山口のふもとにある鳥海山荘というログハウスふうの立派なホテルに宿泊。
内装に木がふんだんに使われておりとても気に入った。
田中陽希のサインが飾ってあり、おー、来たんだ!と思っていたら、その2か月後くらいにたまたま該当回のグレートトラバースを見ることができた。

新潟県から日本海沿いを北上。
数日前の豪雨で、川からの濁流(手前)と海水(奥)が
分離しているのがよくわかる

この日は晴れたり雨がザーッと降ったりの中で常に強風が吹いている不安定な天気で、明日の天気もやや危ぶまれるような予報だった。
好天であればここからすでに山が良く見えてさぞかし気持ちいいのだろうな、と思いながら明日無事に登山ができるよう祈って就寝。
 
翌朝、窓から見える景色は相変わらずであまり期待していなかったのだが、街を見下ろすとそちらは晴れている。とりあえず雨も降っていなかったので登山口に向かうことにした。

8時過ぎ。晴れてきた!

出足は少し遅く、登山口に着いた頃には8時近かったように記憶している。
標高が上がっていくにつれ徐々に晴れだし、ちょうど宿があったあたりだけが天気が悪かったのだという気がしてきた。
その日出した登山届では15時頃下山としていたのだが、今となっては何を根拠に奏していたのか思い出せない…
ふだんは地図を見ながら休憩も含めてコースタイム丁度くらいだろうと目算し下山時間を割り出すのだが、その日の鳥海山のプランニングは夫に任せきりにしてしまい、ルートのことなどもぼんやりとしか把握していなかったのである。 

さっき見えていた小屋がもうこんなに遠く

登り始めると、1300mくらいですぐに森林限界となり、ずっと見晴らしがよく気持ちのいい山歩きだった。
見所は雪渓で、太陽の光に溶かされた雪が水となって沢を走り、なかなかにワイルドな沢渡りが何度もあった。
見晴らしがよすぎて自分が歩いてきた道も、歩いていく道も全部見える。
私は山を歩くとき、遠くに見える人影を探すのが好きなので、そんな意味でもこの山は格好の場所であった。
この山に来ている人はみな一様に山慣れしている感じがあって、勝手にはらはらせずに済み、そんな意味でも快適な登山ができた。

フィールドが広い
見事な雪渓、その上に小屋も見える

薊坂では名の通り薊の花が咲き誇る急登を行く。
山頂…と思わしきエリアに到着すると、そこは思いのほか広く、いちばんメインのピークとされている新山の頂上に行くためには火口のお鉢をぐるーっと3/4周くらいしないといけない。
そこには小屋もあり、たくさんのカラフルな人々の姿が遠目からでもよく分かった。

ところどころ雲も出ていたが基本的に天気は快晴で、ただ昨日の名残か風が強く、山頂エリアにでてからは少し立ち止まるとすぐに体が冷え切ってしまうほどであった。

山頂で、「秋田県初進出」

 そうやって体を冷やしつつも山頂エリアには計2時間ほどいたように思う。それくらい広かったのだ。
新山方面に着くまでに我慢できず、途中の別の山の山頂らしきところで昼食をとった。

ピークを示す標識には「秋田県」と書いてあり、初秋田だ!と思った。初めてその県に訪れたのが山の上だった、というのは個人的にあるあるだ。
今までには富山、岐阜、山形など…その後比較的すぐに街にも訪れることになるのがまた面白い。秋田県にもその2か月後に改めてちゃんと行っている。

つづく。

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