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日光白根山(2022.7.25)②

山頂は岩場だったが昼食をとる人もちらほら。
なんとなくここじゃないかも?と思い私はもう少し後にすることにした。
いつもできる限りピストンにならないようにコースを選択しており、この日も五色沼に下るルートを選んだ。
ピストンする人が多いのか、道行く人は少なくなりとっても快適。

前には頭にバンダナを巻き、小ぶりなザックでポールも使わずにひとりですいすいと沼への道を下っていくおばあさまがいらして、なんてかっこいいんだろう!と思った。
おばあさまがお茶を飲んでいるところを抜かす際に、彼女のザックのチャックが開いているのに気づいて開いていますよ、と声をかけると「あら」と恥ずかしそうにほほえんだ。
本当はよっぽど、スイスイ歩かれていてかっこいいですね、素敵ですねと声をかけたい気持ちだったのだが、なんだか偉そうかとも思ってしまい、言えなかった。
おばあさん世代の方って、お友達同士やご夫婦で登山をしている方は見かけるけど、ソロの方ってあまりいない気がする。そこに優劣の差はないのだけど、なんというか本当にずっと山が好きなのかな、と考えたりしてかっこいいなあと思った。
 
日光白根はコマクサでそこそこ有名らしいのだが、時期で言うと少し過ぎてしまったくらい。
それでも沼に下る岩場で、3株ほど咲いているのを見かけることができた。
2022年の山歩きはことごとくその山のお花のシーズンとは外れてしまっていることがほとんどだったが、こうやって残って咲いてくれているのに出会えると、そのぶん余計に嬉しいかもしれない。

逆ルートで上がってきたおじいさんとすれ違った時に、「コマクサ咲いてましたか?」と聞かれて、その一瞬「わたしはその質問に答えられそうな人と見なされているのだな」(コマクサを識別できそうに見えているのだな)となんとなく嬉しくなってから、「少しだけど、咲いていましたよ!」と答えた。
「それはよかった!」おじいさんも嬉しそうである。

ほんの数株、残ってくれていた


五色沼まで下りきると、さっき山頂から見下ろした場所がもうここであることに人間の足ってすごいなと思った。
沼のほとりはとても広々しており、何組か昼食をとっていたがまったく気にならない距離感である。わたしも腰を下ろしてお湯を沸かしスープを作り、お餅を煮て食べた。

まるで山の中じゃなくて
ちょっとそのへん、みたいな感じ

帰りは白沢の道の駅で温泉に入ってから帰路に着いた。
インターが近くて場所もいいし、ヌルヌルのいいお湯だった。おぼろげな記憶だけど、6年ほど前に至仏山に行った帰りもここの温泉だったかも…?

おわり。

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