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無知は決して「恥」ではないのだ。

敢えて軽薄な言い方をしますが、レオ様とブラピの夢の共演な訳です。観てきました「Once Upon A Time in Hollywood」。キル・ビル Vol.2以来15年ぶり、久しぶりに観るタランティーノ作品は、シンプルにカッコよく、意味のない日常が淡々と綴られる相変わらずの世界観。最上級の緊張と緩和が秀逸で、音楽が超かっけー。それが観終わった感想でした。十分に楽しめました。そう、何も知らなくとも

他の人たちの感想を調べると必然的にこの名前が挙がってきます。「シャロン・テート」

映画を観終えてますから、その名は知ってます。レオ様とブラピの隣人ですよ。でも、もう少し調べていくとこんな単語が検索結果で出てきます。

「シャロン・テート殺害事件」

さっきまで観ていたシャロン・テートが殺された?いやいや、シャロンって映画の中の人でしょ?続編??頭はもうパニックなわけです。そのまま検索を続けると、映画の根幹にあるとんでもない背景と、本作の本当の意味が浮き彫りになってきます。

一般的には「シャロン・テート殺害事件」ぐらいは予習していけとの意見が多数ですが、まっさらな状態で観て、その後検索して真実を知って、体感したことのないレベルのサブイボを味わうのもまた一興。アメリカでは知らない人はいない事件らしいので、観ている人が結末を知っていることを前提にタランティーノは撮ったらしいですが、別にいいじゃん。うちら日本人だもの。知らなくたって恥じゃないし、知らないから得られる楽しさは絶対ある。断言できる。

予習するしないは個人の自由。でも、観てない方は告知動画を見て、その先は読まないでくださいね。壮大にネタバレします。

さよなら!


んで、この作品って、ある意味シャロンが主人公でリックとクリフは真のヒーローだよね。つか基本の世界観は藤子・F・不二雄が描いた「SF(すこしふしぎ)」であってさ、足枷外した「T・Pぼん」みたいな?ある意味タイムパトロールだよ。1時間以上かけてダメな印象をダラダラと植え付けて生まれた輪郭も、藤子・F・不二雄ライクなヒーローだよね。そうそう、リックが「マクラスキー 14の拳」で火炎放射器ぶっ放した相手ってナチだったじゃん?チャールズ・マンソンの写真見ると額に鉤十字を彫ってるんだよね。これって絶対狙ってるよね。あとさ、いろいろうるさい日本だったら「実名」で実際あった事件を180度違う結末で描くなんてできないよね、不謹慎だ!なんて言っちゃって。くだらね。でも、この作品は実名で描くことが重要なんだよ。モチーフとかそんなヌルいものじゃなく、あの事件がこうなることが直接示されてることに意味がある。今回ほどエンターテイメントの「力強さ」を感じたことはない。映画って凄いわ。もう一回観たら、エンドロールで泣くかもな…。でもリックのあの広告があるからやっぱり笑うか。以上!

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