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ADHD(注意欠如・多動性障害)の薬物療法について

Noteを始めて、2年が経ちました。記事の有料化や、読者を増やすような取り組みも考えてはいますが、執筆に時間をかけられないので、しばらくは無料で、思いつくままに、マイペースでやっていこうと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。

はやいもので、GWに突入いたしました。
我が家の息子も、高校に通い始めて20日経過しましたが・・・・・
はやくも、問題を起こしてお呼び出しです😢

彼は、ASD(自閉症スペクトラム)とADHD(注意欠如・多動性障害)という発達障害があります。知能は高いので、学力的には問題ありません。
ここのところ、発達障害であることに対しての反発なのか、小学校から処方されていたお薬を飲まなくなっていました。

ADHDの原因は解明されていませんが、脳内の神経同士の連絡を助ける働きをもつ神経伝達物質が、正常に働いていないと言われています。特に関与していると思われるのが、「ドーパミン」と「ノルアドレナリン」
前頭前野では、ドーパミンや、ノルアドレナリンによって、脳の機能が働くため、ADHDでは、前頭前野の血流が低下しています。働きが弱いと、五感からの刺激を敏感に感じ取ってしまいます。我が家の息子も、聴覚過敏であり、集中するのが苦手です。

ADHDで処方されるお薬は、現在4種類です。

・コンサータ

脳内のドーパミンを増やすことで、症状を改善します。ゆっくりお薬が作用するため、12時間効果が持続します。即効性があるので、学校がある日の朝だけ服用し、休日は服薬しない方もいらっしゃいます。
副作用は、食欲減退、体重減少がメインです。頭痛、腹痛などが起こることもあります。
息子は、コンサータに切り替えたこともあるのですが、そのときは、眠れない副作用がテキメンに出てしまいました。朝、服用したはずなのに。
不眠がある場合は、あまりお勧めできないお薬なのですが、当時の主治医が選択を誤ったものと思われます。
また、コンサータは依存性があることから、コンサータを処方する医師と処方される患者さんの両方が管理システムに登録されていなければ、コンサータを調剤できないことになっており、管理が厳しいお薬なのもデメリットです。

・ストラテラ

脳内のノルアドレナリンを増やすことで、症状を改善します。
ADHDの不安を軽減する作用も報告されています。
即効性はなく、服用開始後6~8週間経過しないと、効果が感じられません。
副作用は、気分の悪さ、腹痛などの消化器症状、眠気などの他、ノルアドレナリンを増やすので、血圧上昇、心拍数上昇にも注意が必要です。

ジェネリックで錠剤が発売されましたが、それまではカプセルと、液体でした。息子は、最初はストラテラを服用していましたが、ストラテラの液体は、味がマズイので、飲みたがらず、大変でした。
「不注意」に関しては、ストラテラが一番、効果があるのではないかと思います。(服用している方のお話しではですが・・・・・)

・インチュニブ

前頭前野のノルアドレナリンα2A受容体という部位を刺激し、脳内の情報を伝達するシグナル伝達が増強され、症状を改善します。多動性や衝動性といった症状に効果があります。
比較的速く効果があらわれますが、眠気、血圧がさがるといった副作用があります。

現在、息子が服用しています。もともと低血圧なので、本来なら2㎎服用のところを1㎎で服用しています。

・ビバンセ

2019年に承認された、一番新しいお薬です

ADHDの人が、脳内で十分でないといわれているドーパミンとノルアドレナリンの働きを高める作用があります。

ビバンセはそれ自身では薬効がありませんが、体内で、代謝されてアンフェタミンとなり、効果を発揮します。

アンフェタミン自体は、覚せい剤原料のため、コンサータ同様、規制がありますが、体内では穏やかに効果を発揮するため、多幸感が生じにくく、乱用リスクも問題となっていません。欧米では、ADHDでは、第一選択薬です。
副作用は、食欲減退、頭痛、不眠などがメインです。

薬物療法には、賛否両論あり、主人(会社社長、一応、薬剤師)は反対しています。しかし、私は、少しでも彼のイライラ感が落ち着き、下がりがちな自己肯定感が少しでも高まれば、それだけでも服用する価値はあると考えています。

まだまだ、問題が多く(昨日も定期を落っことした)、頭を抱える毎日ではありますが、音大ピアノ科を目指して、ピアノだけは、毎日、頑張っております。(聴覚過敏があるため、絶対音感があり、音に対する感受性が高いです)

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