HO式TRPGシナリオへのキャラメイクの取り組み考


これはさかながここ数年極めて狭い範囲でTRPGセッションを行ってきて個人的に考えていることで、万人に適用されるものではありません
なんかそういうところでTRPGやってるそういう奴がいるんだな、程度に受け止めてください。
あとゴリゴリのシノビガミ育ちなんでだいたいシノビガミの経験からかなり話してる。

最終的な結論を先に申し上げますと「うまくやれるんなら何やってもいい」です。
あと全体的に常識では? みたいなことしか書いてないかもしれない。
実りのない記事です。雑魚が知ったようなこと言ってんなーって思ってもらうのが多分よい。

1.HO式TRPGシナリオとは?

最近多いんじゃないですか。ずっと前から多いがな。
私はシノビガミ育ちの人間なのでHO式が基本に生きてきたとこありますね。生まれはハンタムだけども。
ところでHOってどういう意味なんでしょう。調べてみましょう。

ハンドアウト
講義・講演・会見などで、資料として配る印刷物。

グーグルで調べたら一番最初にこれが出た。へー。
色々見ていくとTRPGで配られるHOに関してはシナリオハンドアウトというのが適切っぽいですね。
FEARゲーが良く使うぜ、ってあるし、そのあたりから端を発した雰囲気がある。知らなかった。
何も知らずにTRPGやってきた人間であることが分かりますね。この記事もそれくらい適当な人間が書いてるものとして話半分に受け止めてください。

せっかくなので拙作シノビガミ「神様のヒマ潰し」を例に具体例を解説……いやこれ秘密があるから全部公開できないな……じゃあブラッドムーン「あなたへの花」……いやこれも秘密があるな。なんでブラムンなのに秘密があるんですか?(私が秘密システム大好きだからだが……?)
マジで秘密のあるシナリオしか作ったことないな。本来秘密がないシステムのはずのブラムンを例に引くよりはシノビガミの方がマシだな。

というわけで神ヒマを例に具体例見ていきましょう。

シナリオ名 :神様のヒマ潰し
作成者   :さかな/MASASHIGE
タイプ   :対立型
リミット  :3
人数    :4
シーン表  :自由
プライズ  :
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■シナリオ概要
きっとだれも見ていないさ。
きっとだれも気付けない。
成人の儀を控えた忍者たちと、彼らを取り巻く世界の話。
もうすぐ子供でなくなってしまう二人は、かみさまの姿に何を見るか。

イメージBGM:水本夏絵「空中のダンス」
http://www.youtube.com/watch?v=uwocmih4UlM
GO!GO!7188「神様のヒマ潰し」でも可。

文責:@squall0was0over
お問い合わせはご自由にですが多分大体の質問に関して「丸投げで」で帰ってきます。
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■PC1 推奨:
・使命:【PC2に敗北を教える。】
・導入:
あなたは名だたる忍者の家系に生まれた。
家の期待を一身に背負い、鍛錬を欠かさず生きて来たが、何をしても幼馴染であるPC2に勝つことが出来ない。
成人の儀を迎える前に一度でいいから、なんとかしてPC2を負かしてみたいと思っている。

■PC2 推奨:
・使命:【PC1と共に生きる。】
・導入:
あなたはシノビガミの血を色濃く継ぐ一族の嫡子である。
人間と神の境界を彷徨いながら眺める世界には、今のところ退屈していない。
正真正銘人間の身でありながら自分に突っかかってくるPC1の存在も酷く小気味良い。
もうすぐPC1ともども成人の儀を迎えるが、ずっとこうして生きていければいいと思っている。

■PC3 推奨:
・使命:【PC1を守る。】
・導入:
あなたはPC1の家系の分家の人間である。
PC1がPC2に挑み、負かされ続けている姿をずっと見守ってきた。
躍起になってPC2に挑むのもいいが、そろそろお守りをするのも限界である。
もうすぐ成人の儀を迎えるのだし、いい加減落ち着きを持ってくれないものだろうか。

■PC4 推奨:
・使命:【彼らの世界を守る。】
・導入:
あなたはPC2の家系の分家の人間である。
あなたはPC1やPC2、PC3を微笑ましく見守ってきた。
彼らが笑っていられるこの世界がいつまでも続けば良いと思っている。


とまあこんな具合で。
こういうのがハンドアウトですね。
PC1をやるなら自分を任し続けてる強い幼馴染を絶対に倒してやる! と闘志を燃やすキャラクターを。
PC2をやるならそのPC1の闘志を快いものとして受け止める超然としたキャラクターを。
PC3をやるならPC1のお守りをしながらも何かと手を焼かされているキャラクターを。
PC4をやるなら比較的PC2に近い立ち位置から彼ら全員を微笑ましく見守るキャラクターを。
さらに該当HOを選んだ者にだけ渡される固有の【秘密】を加えて勘案した上でキャラメイクをしてもらい、
その四人で物語を作っていくよ、というようなシナリオがこちら「神様のヒマ潰し」になります。

2.どうキャラを作ればいいのか?

だから……ハンドアウトに推奨されてる通りに作ればいいんじゃないですか?
基本的に書いてある通りに作って、それに従ってマインドセットをしていくのが一番無難なはず。
そういうキャラで回すようにシナリオが作られてるんだから。

このハンドアウトならきっとこういうものが求められるだろう、こういう展開になるだろう、という読みができるのもいいですが、これに関しては経験や特有の能力を強く求められる部分だと思うので、できなくても素直に作ってあとはあんまり過剰な決め打ちをしすぎないのがいいんじゃないかなー。

シノビガミは「秘密」があって自分には見えない情報がかなり多いので、
俺の知らない俺の事実が他の人の秘密に書かれていて当初の想定を覆されることがいっぱいあるし、
守ろうとした相手を殺しに行く羽目になったり、殺そうとしていた筈の相手を守る展開になることも勿論ザラにありまして、
でもそういうどんでん返しがあるにしても素直にキャラを作ったならある程度それに乗れるように概ね出来ているはず。

まあ人間読み違えは全然有り得ることだし、こうしたい! と思っていたものが覆される展開も勿論あるんですけど、
それにあんまりにも固執してしまうのはスマートじゃないんですよね。
TRPGセッションは自分のやりたいキャラをやる遊びというよりは同卓した人々と物語を紡いでいく遊びであると私は解釈しているので、
自分がやりたいのはこういうキャラ! こういうシーンを絶対やりたい! やれないと嫌! みたいなのが強烈にあって手放せない場合は普通に一人で小説とかで物語を書いている方が絶対話が早くて平和です。

3.でも絶対こういうのやりたいって願望は起こるじゃん……

わかるよ。
わかる。わかるわかる。こういうHOで導入でかつ秘密ならこういうキャラでこういうシーンを絶対にやりたいよ~~って思うこと、ある。
わかるよ。というかそういうやりたいシーンとかキャラがそもそも存在しないとそもそもモチベにも繋がらないからね。分かるよ。

でも無理なときってあるからね……。

やりたい状況やキャラがあることは本当に大事なことで、いいことだと思います。
思うけどまあ、周囲との折衝ですよね。それが多分一番大事だと思います。
こういうシーンやりたいんですけどできますか? ってGMやPLに提案してやらせてもらうのもありだし。
どう提案してもどう捻っても不可能な状況もあるので、そういう場合は諦めるしかないんですけど。
やりたいという気持ちは大事、しかし諦めもまた肝心。そんな感じですね。
空気読んでうまくやれってことですね。

だからまあセッションに挑むにあたってのHOに合わせたマインドセットは大事だけど、
自分が作ったマインドセットに固執しすぎないのがいいんだと思います。
切り替えが大事。TRPGセッションは何が起こるか分からない。
特にシノビガミとか秘匿が絡むタイプのシステムは本当に。

4.HOに従って素直にキャラ作らないのって悪いことなの?

悪いこととは思わないけどリスキーなことだとは認識してます。
絶対PC全員で協力して敵を倒す展開になるPvEならともかく、PvPだと特にねー。対立構造に関わってくるからね。
あとGMとか同卓PL見るのも大事だと思う。さばけるGMか、とか、無茶振っても許される相手か、とか。
空気読んでうまくやれってことですね。(二回目)

私は自分で作ったシノビガミの対立型シナリオを回したのがぴよぴよの頃の初GM経験なんですけど、
正直PC1に想定とは全然違う感じのメチャクチャ過激なキャラを叩き込まれて真顔になった思い出があります。
いや……最終的にうまくいったし……うまい人だったので……うまくいったんですけど。GMとしてこれ大丈夫なのか? ちゃんと誘導できるかな? って不安はかなり開始前すごかったですね。
恨みはありませんが……最終的にいいセッションになって……うまくやれるPC1だったので……うまい人だったけど……でも初GMに対する手心とか……あっ無理? はい。
まあ身内だったので許されたというか許すしかなかったというか、あとまあ、うまかったので……。
うまくやればだいたいなんとかなるので最終的には……大変だったが……。
恨みはないよ。本当に。該当PL見てるー? ネタにするけど恨んではないよー。

あっていうか今シナリオ久しぶりに見たらちょっとそうされても仕方ないかもしれない導入が書いてあるなこれ……。
いやでも当時はとにかく大変だったんだよ……不安だったよGMはよ……。

閑話休題。

いや、でも、本当にマジで何に対しても「うまくやれれば問題ない」という結論なんですよ。
ただ「うまくやれれば問題ない」ことって、「うまくやれなかったら大惨事」に繋がりかねないので、
それは踏まえた上でやる必要があるよなって思います。
空気を読んでうまくやろう。

奇を衒ったキャラを入れたいという気持ち、本来これ想定されてないかもな? と思うけどそういうのやりたいという気持ちもまた勿論尊重されて然るべきです。
TRPG、やりたいことに挑戦する遊びでもある。
でもうまくやれないかもしれないという不安があるならあんまり積極的にやるべきではないと思うというか、
まあ、GMや同卓PLと相談の上っつーか……。
マジでうまくやれるんなら何してもいいと思うんですけど。
難しそうなのうまくこなしていく人のことマジで尊敬してます私は。
私には出来ないので。いつも無難なことばっかやっちゃう。

まあ要するに「これやばいかもしれない、事故るかもしれない……不安だな……」って思いながらやるのはやめた方がいいよ、と私は思っています。
これやばいかもしれないし事故るかもしれないけど俺はそうはならねえ! 乗りこなしてみせる!」くらいの気持ちがあればいいと思う。
まあ気持ちがあっても事故は起こりますが。何にせよ起こった事故には責任取ろうな。

正直私もこの前の神我狩に関してはこのキャラうまくやれる自信全然ねぇな……とは思いながらやってたけど、
まあ多少こいつが空回ったところで崩壊するメンツでもなければシナリオでも立ち位置でもないだろう、という読みの上でやったみたいなとこはあります。
実際そうだった。読みを外したらごめんなさいするところだった。
そういう挑戦的なことやれる機会とメンツに恵まれるのはありがたいことですね。

そして無難に素直にHOを読み取ってキャラ作ったつもりでも事故る時は事故る。そういうこともある。
なんにせよ事故には責任を取ろう

5.Q.結局どうするのがいいんですか?

A.何しても事故は起こりうるので好きにやるのがいいと思いますが、自分のやろうとしていることがリスキーなことだと自覚しているなら特にうまくやりましょう。最終的には事態の結果に責任を取りましょう。

事故回避に努めた方が安全にセッションを楽しめる可能性は高いし、
自分が卓を壊したくない、壊されたくない、楽しくやりたいと思うなら努めた方がいいんじゃないでしょうか?
私は何しても事故は起こりうるけどその中で事故らない努力は最大限しつつ好きなことをやるぜ、やりたいことやるぜ、イェイイェイウォウウォウ、そんな気持ちでやってますね。

でも事故回避のことばっか考えててもつまんないのでそこは経験を重ねていくとか勉強していくとかしかないんじゃないでしょうか。
空気を読むのもうまくやるのも最終的にそこが大事だと思うので。

正直指定から多少外れてようが、本来のシナリオを大幅に逸脱する流れになろうがぶち壊されようが、
卓に参加している人間が全員楽しめればTRPGセッションの目的というものは達成されます。
みんなで集まって物語やって楽しむのがTRPGの意義だと私は思っていて、そういう思考のもとに今回こういうことを語ったので、
そうじゃないと思ってる人は全体的に何言ってんだこいつ? と思われる記事だと思います。

まあ何をどうしようが最終的に責任からは逃れられないので、それだけ踏まえて、
あとはやってて不安になったりうまくいってないなこれ? って感じた場合は最終的には素直にGMに相談したり言うこと聞くのが一番穏当だと思います。
個人的にGMを地雷に感じた場合? 人と相性を見る目を鍛えて選択していくのがいいんじゃないですか?
うまくやる・空気読むっていうのはそういうのも多分に含まれます。

がんばりましょう。私もがんばりたいと思います。うまくなりたいね。

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