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アートのみかた

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図工や美術の授業が少なくなる日本。ですがどうやら世界では、サイエンス重視の意思決定では不十分だと感じ美意識を鍛える上位層がいるようです。このブログは、歴史上の偉大な画家たちをテー…
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2019年1月の記事一覧

アートのミカタ全集

美術が好きだけど苦手意識のある人に向けて、芸術の本質を書きながら解説していく【アートのミカタ】。 毎週書き溜めていますが、今回は目次としてご活用いただけるような記事を作成します。(随時更新) 年代順:現代 年代順:20世紀

【アートのミカタ17】増田 セバスチャン Sebastian Masuda

【人物】きゃりーちゃんを支える芸術家篠原ともえ、きゃりーぱみゅぱみゅなど、日本独自の「かわいい」を発掘したアーティストです。 1995年に"Sensational Kawaii"がコンセプトのショップ「6%DOKIDOKI」を原宿にオープン以来、20年以上「かわいい」を追求し続けています。その作品は、どれも蛍光色をボリュームたっぷりに盛り付けたものばかり。 ファッショナブルな分野こそ、アートに苦手意識のある人たちには「これのどこがオシャレなのかさっぱりわからない」との声が大

【アートのミカタ16】五美大展DM

【概要】Twitterバズり案件 毎週書いているブログですが、今回はちょっと異質な題材で行こうと思います。 「五美大展」とは、多摩美術大学、女子美術大学、東京造形大学、日本大学芸術学部、武蔵野美術大学といった、東京の私立美術大学が合同で行う卒業・修了制作展です。 私はデザイン系の学科だったので、ゴビテンは関係なかったのですが。 これまで美大出身者、またはそのご家族にしか恐らく認知されていなかったであろう卒展が、今年は恐ろしく話題に上がっているようでした。 思わず二度見して

【アートのミカタ15】ルーベンス Peter Paul Rubens

【人物】超王道インテリ17世紀で最も国際的な名声を得たバロックの画家、ルーベンス。 貴族画家として肖像画や神話画などを描いていただけでなく、建築家・外交官など、彼の才能は多岐にわたり発揮されたと言います。 絵に描いたようなインテリ人生を歩み、絵に描いたように貴族に賞賛され、他の画家とは一線を画した人物です。 「フランダースの犬」のラストシーンでおなじみの画家といえば、多くの方に伝わるでしょうか。 ペーテル・パウル・ルーベンス「キリスト降架」1633年 しかし、当時の

【アートのミカタ14】宮本武蔵 Musashi Miyamoto

【人物】剣術/兵法/芸術家江戸時代初期(天正 12年/16世紀-17世紀)の大剣豪であったことを知る人は多いと思います。 しかし宮本武蔵が剣術を教授する兵法家であり、はたまた剣術を極めた行先に芸術的思想を見つけ、芸術家としての才能を開花させた事実をご存知のかたはどれほどいるでしょうか。 江戸後期の書物『画道金剛杵』の『古今画人品評』という項に、数々の画家と名を連ねる程でした。 「気象を以って勝るものなり」 と評されていたとのこと。現代訳するならば「気性によって成功した」とこ