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ちょっとしたアイデアを考えるのが楽しい

15年前に畑ちがいの職業の私が「レース屋」さんに嫁いだ訳ですが、
付き合う前の旦那(社長)の職業聞いた時、ピンときて。
「あ、面白そう」と。
夢だったグラフィックデザイナーをやめて、レース工場にやってきました。

デザイン会社で肩書きが「アートディレクター」になったばかりで、名刺も新しく作ったのに、さぁこれからって時に、やめてしまった。
残業だらけで、後輩ができてチェックやら指導ばかりで自分のデザインを突き詰める時間がなくて、ちょっと悶々とした20代後半のとき。
ほぼ勢いで辞めてしまった。

最後の出勤日、あんなに泣いたのに(笑)
みんなありがとう!私はデザインが大好きです!、みたいな感じで。

子供2人産んで、35歳で工場に入った。

売り上げがだんだん減ってきているなかで、私の役目は考えるまでもなく、ひたすらレースのデザインすること、だと思って。
最初の5年ぐらいは、やっていることが理解してもらえなくて「給料泥棒」とか「何をこだわってるんだかw」とか散々言われて、描いたレースのデザインも全く作ってもらえなくて、夢物語の夢子ちゃんのような扱いを受けていたかなぁ。

年賀状の写真に使いたいからと言って、動物レースを作ってもらえたのが最初。

とりあえず情報発信でしょと思って、Twitterを始めた。
工場の写真を気取らずにひたすら投稿していたら、何気なく写っていたレースがフォロアーさんの目にとまり「それ、売ってもらえますか?」とDMがきた、スズランのケミカルレース。

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TwitterのDMからの注文が増えてきて、それからネットショップを2017年に立ち上げた。
単価も安いし大手手芸店よりかはほど遠いが、まとまった注文が入るようになったのが2021年から。

考えたレースデザインもすぐサンプル作ってもらえるようになったなぁ。
やはり売り上げの形が見えると、お願いもしやすい。

小学生の頃、手芸クラブに入っていたにも関わらず、刺繍や縫い物が苦手で。
ひたすらフエルトでミニチュアの食品サンプルを作っていた。
2〜3cmのオムライスとかおにぎりとか(笑)そこが手芸の原点。

縫えないから「私こっちの方が楽しいんです」みたいな空気出してたなぁ。
その精神が今もあるんだと思う。

デザインするのに、風変わりなことをするのがいいと思っていなくて、ベースはしっかり標準軸に合わせてて。すっごい技術で作ってます、複雑な仕組みなんです、みたいな技術の押し売りみたいなデザインは避けるようにしていて、通常の技術の組み合わせ変えるだけで出来た、みたいな腑に落ちるようなデザインがいいと思ってる。
だから真似もされやすい。
真似されるほどいいデザインなんだ!

そしたら、また新しいアイデアを考える。

その繰り返し。

考えるの楽しいし、アイデア枯渇しないんだな、今は。

デザイン会社でよく言われたこと。
デザインの引き出しを増やすんじゃなくて、すでにある引き出しをいろんな開け方をすればいいんだよって。それがプロだよって。

かっちょいいいーーーー!!!!

私もそんな風に言いたい!と思って今も頑張ってます。
私も可愛い!と叫びながら作ってるレースでぜひ素敵な作品を作ってください。

明日も頑張るぞ!




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