暑い日

灼熱の季節に苦い夢を見て
恋の話を読みながら
電話を待つ日は木曜日

手の中でただ優しくしてほしかった
恋の終わりのあの場所は
アスファルトの上揺らめいて

あなたの前で笑ったりすねたり泣いたりしたけれど
私の震えた声なんて何も届いていなかった
囚われた恋の季節は短くて
夢の続きを見たかった
眉間にしわを寄せないで

自転車で道に迷った橋の上
恋の終わりのニュアンスを
肌で感じた午後三時

あなたはいつも誠実で迷うことなどしなかった
嘘も秘密も無気力も
なにも許してくれなかった

[恋の歌]

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