譜面作りのスタンスから見るTP100のメンバー【アドベントカレンダー17日目】

【この記事はTapeStop100 Advent Calenderの17日目の記事です】
※16日目って書いていた気がしますが気のせいです

 お久しぶりです。Lac-Baです。アドベントカレンダーはお楽しみいただいているでしょうか。僕が最後に担当した5日目以降、リーダーの木枯らし 楓含めて様々な方が記事を書いてくださってますが、どれもなかなか見どころのある記事群です。そちらも併せてご覧くださいね。
 さて、今回はTP100のメンバーについて少し語りたいと思っています。TP100には様々なエフェクター……譜面製作者が所属していますが、数が集まれば当然彼らの間にも傾向というものが出てくるわけです。どんな譜面を作りたいのか、どんな思想をもって譜面を作っているのか。僕の目から見て分かることに限りますが、つらつらとそんなことを語っていきましょう。

・スタンダードイズベスト! 正統派エフェクター

該当エフェクター:Lac-Ba(洛葉みかん)、DLAF(わぁいうすしお)、ネイティ

 奇をてらうこともなく、ただただ純粋に譜面の楽しさを求めるエフェクターたちです。もしかしたら一番ストイックな人たちかもしれませんね。僕も自分自身はこの部類に入るのかなぁ、なんて思っています。どんな譜面が楽しいか、なんてずっと考えてます。
 作る難易度は上から下まで様々、技術の高さが光るエフェクター陣です。特にDLAFさんは何を作らせても「ハズレがない」安定した作譜力がウリで、それらの譜面も独自の理論に裏打ちされた楽しさを持っています。僕が「Sail On!」で彼に「energy trixxx」の譜面を任せたのも、彼なら絶対に良い譜面に仕上げてくれると思ってのことです。
 ネイティさんは譜面数こそ少ないですが、彼自身のプレイスキルの高さから来るK-Shoot MANIAというゲームへの理解が譜面のクオリティを後押ししています。それと同時に彼はエフェクトにもこだわる側面を持っており、譜面・エフェクト両サイドで完成度が高いエフェクターです。

代表作(カッコ内はパッケージ名)
DLAF: energy trixxx(TP100 Special Package -Sail On!-)、ツギハギ・ワールドエンド[ver.5.1.0](Effectors Challenge 2)
ネイティ: phalanXXX(TP100 1st Package -Cards of Jokers-)、Dizzy Dizzy Dizzy(Shooter's Festival 2019)

・個性爆発! キラリと輝くユニークメンバー

該当エフェクター:木枯らし 楓、コドモ、Мороже、tomy、さかしぃ

 この枠に該当するメンバーが多いんですが……。
 それはともかくとして、彼らは有能なエフェクターひしめくK-Shoot MANIA界にあってなお輝きを失わない、一線級の個性を持ったエフェクターたちです。
 意外にもリーダーである木枯らし 楓はこの部類で、エフェクトに途轍もないこだわりがあるようです。特に好きなのはリピートエフェクトで、彼の譜面にも多く登場します。ただFXとつまみに力を入れる一方、鍵盤配置はないがしろになってしまいがちなんだそう。
 コドモさんは東大音ゲーサークル「B4UT」にも所属する実力者で、彼の書くつまみはもはや芸術と言って良いほどの繊細さを誇ります。それは合作譜面においても例外ではなく、僕が彼と合作した「Dizzy Dizzy Dizzy(IN譜面)」では、彼のつまみのクオリティにただ目を白黒させるばかりでした……。
 Морожеさん、tomyさんは二人揃ってリピートエフェクトと縦連が大好き。隙在らばリピート、隙在らば縦連。ついでにポップンミュージックも上手い。共通点の多い二人は、合作で縦連まみれの差分も作っているようです。
 さかしぃは音取りに独特の癖があり、他のメンバーの譜面とは一線を画した譜面が多い印象を受けます。その癖ゆえに、作られるのも高難易度が多め。一筋縄では行かないエフェクターです。

代表作(カッコ内はパッケージ名)
木枯らし 楓: Eeliaas[L'Ultima Cena](TP100 Special Package -Sail On!-)、神官リリィア(The Prayers 2) など他多数
コドモ: North Dipper Seven Stars(K-shoot Edit)(TP100 2nd Package -Dream Palettes-)、死肢に赫斑、誰が為の呪縛か。(The Prayers 2)
Мороже: Dust Index(TP100 1st Package -Cards of Jokers-)
tomy: timeleeeess!![IN](TP100 Special Package -Sail On!-)、T_ritama Breaker[tomy](Effectors Challenge 2)
さかしぃ: 煉獄 -Sunfallen[Joker](TP100 1st Package -Cards of Jokers-)、滅紫の心眼 -Mind Scanning[Lunatic]

・本人の方がクセが強い! バラエティエフェクター

該当エフェクター:なご猫、たきしょ たま、Honey

 十分クセの強いTP100の面々ですが、その中でも千鳥ノブにならないといけないくらいクセの強いメンバーがこの三人。この枠に入れてはいますが、三人とも譜面の出来は上々の主力メンバーです。
 なご猫くんはSDVXのエフェクター:ビーフジョッキーを信奉しており、彼の譜面には必ずどこかビーフジョッキーの譜面を引用、あるいはビーフジョッキーっぽい配置を差し込んでいます。つい先日アドベントカレンダーでビーフジョッキー讃美歌を書いたのも記憶に新しいところです。余談ですが、彼にビーフジョッキーの譜面を見せると一発で何の曲か当ててきます。こわい。
 たきしょ たまさんはなご猫くんと似たような形で、彼はMAD CHILDを譜面の理想形に置いているようです。実際彼の譜面にはMAD CHILDらしさが前面に出ており、それでいて不快な部分は一切ないという安定した作譜力に定評のあるエフェクターです。ところで彼はほろ酔いでガチ酔いするタイプの人間で、先日の記事で話題にしたフォーナイン事件を起こした張本人も彼です。そんな本人の個性の強さが、僕がこの枠に入れたひとつの理由ですね。
 Honeyさんはこれまでフリーで活動されてきた方ですが、先日正式にTP100に加わることとなりました。そんな彼がなぜこの枠に入れられているかというと、高難度への意識が非常に高いということがあります。●9(発狂KSM非公式難易度表の区分。●9は「事故物件」)や表外譜面(譜面としての体を成していないレベルの譜面)をこよなく愛し、またそれを実際にプレイして楽しんでしまうほどの実力を持ちます。まさに「俺より強い奴に会いに行く」、ストリートケーシューターの肩書が似合うエフェクターです。

代表作(カッコ内はパッケージ名)
なご猫: 浮世絵横丁(TP100 1st Package -Cards of Jokers-)、Amnéhilesie[if](TP100 Special Package -Sail On!-)
たきしょ たま: Electric Emotion[IN](TP100 Special Package -Sail On!-)
Honey: Re_PLiCANT=EΣOTiON(Shooter's Festival 2019) など他多数

 さて、いかがでしたか?(クソブログ)
 こうして自分が記事を書いていても、TP100には多種多様な人間がいるなあと思います。楽しい譜面の形を求める者、こだわりを信じて粋を極める者、周りを朗らかにしつつも譜面作りは怠らない者――いろいろな人がここには集まっています。
 木枯らし 楓の記事にもあった通り、TP100は初めは身内で集まった小さなグループだったようです。それが段々と大きくなり、僕も入ることになって、軋轢を何度も繰り返しながら、ここまでたくさんのメンバーが集まる場になりました。そんな出会いの場で、「Sail On!」や今制作中のパッケージの主催・企画を担当できること、とても嬉しく思います。
 TP100を構成してくれる全ての人に、限りない《感謝》を。
 それではまた会いましょう。Lac-Baでした。

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文責:Lac-Ba / 洛葉みかん
Twitter: https://twitter.com/lac_ba_m?s=09

Team TapeStop100
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