3月日記〜下の子の大学と引っ越し

下の子が大学に行くことになった。
第一志望は不合格だったため、ひと騒動あったのだが、そうは言っても「絶対に浪人は嫌だ」ということだから折り合いをつけるしかない。
「やばいやばいと言っても必ずどこかでどうにかなるはず」と思っていたそうで、「どうにもならないことも世の中にはある」ということを学習した模様。

学校の手続き、アパート探しから契約、引っ越し準備、携帯電話や銀行口座などなどの作業を一つ一つ手伝う。
私は高校卒業時には上記のことは何故か勝手に一人で出来るように育っていたので、勝手に一人でバンバン進めていったのだが、子は「はじめてのことで、やったことがないから、わからないのが当たり前」という理由で(!)一人ではやろうとしない。
「お母さんの若い頃は・・」などと説教をかましたところで子が変身するわけでもないので、一つ一つ説明しながら進めていくが、恐ろしいほど何も知らなく何も出来なくて驚愕の連続だった。でもそりゃそうか。中学卒業してからコロナで受験だったからバイトもしてなけりゃ、電車も使わない自転車通学だったのである。
書類の読み方、封筒の書き方、切符の買い方、東京の電車について。
なんでそんなこと出来ないの?!とその度に思うが、確かに封筒なんか今どき書かないよな!と考え直すこともあったりもする。
はじめは非常にイライラしたが「このように育てたのは私である」という事実と向き合いながら我慢して付き合う。数こなしていくと段々と出来るようになってきて、「やったことがないからわからない→経験すれば出来るようになる」という当たり前のことが分かった。

東京の大学に入ることになった段階で「もしかして家を出ないで通学する選択肢もあるのでは?」という気持ちがよぎったこともあるのだが、子のあまりの世間知のなさと、「ぼーっとしてれば誰かが何とかしてくれる」と思っているであろう態度に、自宅通学の選択肢は完全に消滅した。自分で動くことを覚えてくれ。ここにいたら君はダメになってしまう。

引っ越しは、帰って来ていた上の子が運転してくれたレンタカーでした。
道々、桜が満開で、少し胸が熱くなった。

一人暮らし初日が過ぎて、子から「お金がないからPayPayで送金して」とラインがきた。「いやいや、郵便局の口座にお金が入っているでしょう」と返信する。まさかこの人、ATMの使い方を知らないのか?
「違うの、郵便局の通帳もキャッシュカードも現金の袋も、全部町田に置いてきちゃった」

ガーン!!
そんなことってあるの!?

「じゃあとりあえずPayPay送るから、近々帰ってきな・・・」

PayPayでは切符は買えないから町田までの交通費だけは現金で残しておきなよと言っておくべきか、放っておくべきか。

もう少し親っぽい悩みは続くのであった。

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