50歳代の練習方法(フラメンコ)

加齢による反応速度の低下

巷のニュースで耳にするのは、運転の話だが、これはフラメンコの話である。

腰を痛めて1ヶ月程度練習できなかったのだが、腰も良くなり、自宅に簡易スタジオも作り、3週間毎日欠かさず練習をした(本当に毎日やった。こんなこと人生ではじめてである)ら、結構いい感じに身体が動くようになってきた。

なのに。

なのに、出遅れるのである。
レマタール(えいやっと最後にたたみかけるところ)するところや、止まるところ、アクセントでちょっと強い音を出す時に、モタモタっと、足が遅れる。

力を入れるところでモタるのは、多分体力・筋力の問題。
そして、足を打ちながら「ここに彩りを」的な感じでアクセントを入れようとして遅れるのが、冒頭の「加齢による反応速度の低下」だ。

実は現場(舞台)でずっと心当たりがあったのだ。
あんまり決めてないところで歌やギターのタイミングで「レマーテ!」とか思った時にあまりピリッと決まらない。
ただ、それは大抵曲の後半の方で(前半はあまりアドリブで踊ったりしないので)、つまりヘトヘトに疲れているので、ただ単純に体力がなくて溺れそうになって身体が落ちてしまっているのだと思っていた。

しかし、そこそこコントロールが効くようになった状態で、一曲通して踊ってない(疲れてない)状況でも、着地が遅れたりすることを最近発見してしまった。真面目に練習していると、発見したくないことをうっかり発見してしまう。

これはもう認めるしかない。
反応速度が明らかに落ちている。

判断が遅いのかもしれないし、その伝達に問題があるのかもしれないし、伝達されても身体が動かないのかもしれない。
噂だと、脳は身体の後追いをするらしいから、その理屈だと身体の反射が遅くなったということか。
とにかく、若い頃には特に問題にならなかった(から一度も練習する必要のなかった)ことが、問題になっている。

それで、現在練習の仕方、もしくは踊りの積み上げ方を変える必要に迫られている。
それで備忘録的に書いておく。

練習方法(体力的な問題→あきらめずに体力をつける)

・長いスビーダ(足でわーっとスピードを上げていくところ)を基礎練に組み込む。
・一曲必ず通して練習する。ブレリア・タンゴ(最後のテンポが速くなるところ)も全力で踊り切る。
・「急発進」的な急激な動きの練習を意識的にする

練習方法(判断能力の部分→仕方ないこととしてカバーするために)

・ブレリア・タンゴの振り付けをあらかじめ決めておく。
・レマーテ何やるかをあらかじめ決めておく。

→これは、1、そんなことが可能なのか と、2、それで踊っていて面白いのか?という疑問が湧き上がる。でもドタバタモタモタしてたら自分が面白くても周りは面白くないしなあ・・・

・無理目な(急なレマーテとか)パソをアドリブでやらない
・やるパソは必ず練習を重ねておく

→これは出来るかもしれない。というかやらねばならない。

振り付け的に難易度が高くなくて、すごく便利なレマーテも「おばちゃんにはちょっとキツイ」という振りは諦める。
替わりに、違うものがちゃんと出てくるように練習する。

ウエー。
今日の練習から着手しているのだが、なかなかキツイ。でもこのキツさを乗り越えたらきっと思い切りも良くなるし、体力もつくし、後半溺れてる人みたいにならなくなるだろう。
がんばれ私!
がんばれ52歳!


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