ただの理想ですが、水族館って


これはボクのただの理想です。ヒトリゴトです。


ドラゴンボールの孫悟空役の声優:野沢雅子さんのところに、余命があと少しの息子さんがいるお父さんから手紙が届いたそう。

余命あと少しの息子のために、色紙にサインを頂けませんかと。

野沢さんは悟空の声、セリフで「8月、ドラゴンボールの映画やるからぜってぇ観に来いよ、約束だぞ」と録音し、そのお父さんと息子さんに送ったそう。

その息子さんは余命が2月いっぱいまでと医師に宣告されていましたが、映画公開の8月まで生き、その後息を引き取ったそうです。

お父さんからの感謝の手紙と同時に、担当医師からの手紙も入っており「僕達はどれだけ勉強して努力しても人を救えないことがあります。アニメの力って何なんでしょう、思い知らされました。」と書いてあったみたいです(フジテレビ「ボクらの時代」より)

野沢さんは、アニメの力というのは凄いなと感じたと。言葉では説明できない何かスゴいチカラが、人の助けになっているんだと。

一緒にするのは良くないというか、違和感を感じる方もいるかもしれませんが、ボクは水族館にも同じことが出来るのではないかと常々思っています。

水族館を通して基本的に伝えるべきはもちろん、生き物のこと、環境のこと、等だとは思います。


しかし、それらに更にプラスして、社会教育、もっといえば生涯学習や、人々の生きる活力、教養を得られる場所になるのではないでしょうか。

水族館に来た人が、実は余命あと少しで、でも水族館が好きで、今度やるイベントが見たくて、レアな生き物が見たくて、スタッフさんとお話したくて、少しでも頑張って生きてくれた、亡くなる時も「楽しかったな」と思っていただけたなら、スタッフにとってそれほど嬉しいことってないんじゃないでしょうか。


きっと、ボクらが知らないだけでそういう出来事が日々水族館の中で起きているんじゃないかとも思います。


動物福祉とは、環境教育とは、生き物を伝えるには、等々も考えますが、ボクはそのさらに先のことも考えていきたいし、そう思っていただけるような施設にしたいと思っております。

そしてそれこそが、「科学コミュニケーション」の真髄だと感じます。

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