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鈴虫の声はU-30より聞こえやすい?|声が聞こえる30%ライン

10月、鈴虫は鳴いてますか?
 日本人は虫の"声"を聞きとります。それはとても特殊で、虫の音を左脳で言語処理するそうです。
日本人には万物の声を聞く才があるんですよ!

 そんな日本列島で2005年、「とある声」が消えました。同じ日本人なのに、その声を聞くことはありません。

 この記事を最後までよんだら、かならず聞こえるようになります。

 今回のモチーフは、多様性にピッタリな「黄金の3割」理論です。

 この理論はマイノリティ(少数派)の層が、全体の30%を超えると意思決定に影響力を持つという理論です。

ロザベス・モス・カンター、1977

 見かけの数字とちがい、少数派の影響力は30%もあれば十分です(過半数も要りません)。さっそく事例からみてみましょう。




桶狭間は難易度EASY

 ときをさかのぼること1560年、桶狭間の戦い。
 2000の織田軍に対する6000の今川軍。3倍の今川軍は盤石におもえます。このときの織田軍のシェア率は25%でした。

 信長は"体感"を味方につけたから勝利できた。結果としてシェア率30%を超えたからです。
 奇襲によって戦況に影響をもたらしたのでしょう。勢いそのままに今川義元を打ち取りました。カタイ盤面を攻略できたのは体感のおかげかも。この戦局は思ったよりイージーなのかもしれませんね!

 そうそう、目に見えないパーセンテージですが、体感に紐づきます。面白くなってきたでしょうか。ぜひつづきも楽しんでくださいね。

NEXT…体感してきた「黄金の3割」?消えた声の正体!!


日本人も聞こえない声

 さて本題、「とある声」は30歳未満の声のことです。2005年以降30%を下回り、理論上、影響を持たなくなりました。
 「声にならない声」を飼い慣らしてきた僕たちは、"体感"したから知ってます。現実では鈴虫の声のほうが聞こえやすくなってしまいました。

平成27年版 子供・若者白書

 奇しくも、時を同じく発達したインターネットは、まるでブラックホールのように「声にならない声」を呑み込んできました。

 2005年当時の30歳はいま50歳へ。声を消されるU-30は、とうとう6000万人に到達しました。
 今日もインターネットの光にあつまって、6000万の鈴虫が鳴く。

ハロー… ハロー… ハロー…
ところで… 僕の声… きこえますか?…

 さて、「鈴虫の声はU-30聞きやすい」と題して解説してきました。
 U-30のとき声にならない声を経験した方。
 今回紹介したように「黄金の3割」の影響かもしれません!
 それは、あなたのせいではなく、グループのせいかも。
 集団のつくりかた、はなれかたの参考にいかがでしょうか。


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