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蔵元さん訪問【滋賀県愛知郡:旭日】

初投稿です!

せっかく蔵元さんが時間をかけて丁寧に案内してくれたので、写真だけアップするのではなく、説明も添えて紹介できればと思ったところです

前職でお世話になった尊敬して止まない!!!埼玉県の酒屋さん『酒乃おはこ屋』さん

店長の山西さんにお誘いいただき、滋賀県は藤居本家さん(『旭日(きょくじつ)』醸造元)にお邪魔してきました

蔵元さん訪問前に近くの西明寺を拝観
信長の焼き討ちを免れた本堂・三重塔は国宝、二天門は重要文化財、紅葉が見頃な11月

藤居代表、6年前にも一度訪問しており、そして東京でもお目にかかる機会も多かった藤居本家7代目

蔵元さんの印象は、、、まず一言「スケールが違う!」

ご自宅のお庭

他の蔵元さんも昔の地主や庄屋、豪商などその土地その土地を代表する有力者が多いのが事実

しかし、旭日さんの場合はまずその建物や敷地の大きさ・規模感、そして酒蔵とは思えない設計に山西店長とただただ「すごい、すごい」

総ケヤキ造りの「店舗」「酒蔵」、国の登録有形文化財に指定されている「主屋」「書院」、特に店舗の玄関はお城か!と思わせる重厚さ

仕込み蔵→確かに現在の酒造りは建物の大きさよりも室温や有害な微生物の繁殖がなされないことを大事にされている。しかし、酵母無添加にも取り組んでいる旭日さんは「開放タンク」にこだわる

初めて見た「石室」の麹室(麹造り専用の部屋)→籾殻と木板が含まれているため断熱・保温にバッチリとのこと

搾ったばかりの「しぼりたて 純米辛口 生原酒」→バナナ様の上品な香り

右が28年、左が30年のお酒が貯蔵されているタンク、車だったため試飲叶わず、、、

旭日さんの特徴である「パワフル、コク、辛口」からは想像もできない軟水の仕込水の試飲、100年前の雪解け水とのこと

酒米『短稈渡船(たんかんわたりぶね)』→福岡や佐賀などから渡ってきた『渡船』を純系分離させて誕生。「短稈」ではあるが、それでも『山田錦』などよりも長く、栽培の難しいお米、滋賀県の酒蔵として強いこだわりのある品種

そして旭日さんにおいて欠かせないのは新嘗祭(にいなめさい)での【白酒】、御代替りの大嘗祭(だいじょうさい)での【黒酒】の宮中献上
※白酒(しろき)は出来た原酒を荒く濾した白く濁った酒、黒酒(くろき)は白酒に久佐木(くさき)の灰を加えた酒

例年は訪問の翌日(11月23日新嘗祭:勤労感謝の日)は皇居に赴いているとのことだが、今年はコロナのため関連行事は中止

藤居代表のお母様・静子さんの並々ならぬ働きかけで今日まで名誉を賜っているとのこと

2時間以上ご対応いただいた藤居代表

蔵元としてどのように時代を捉えて先祖から受け継いだ事業を永続させるか

藤居家として「家訓」というものは存在せず、その時代時代で必要とされていることは何かを見極めるとのこと

世の志向や同業者の考え方、流行のお酒などは移り行くものだが、蔵元として本質的に何を大切にして事業を進めるかという熱いお気持ちを伺った

経営者の方としては当たり前なのかもしれないが、旭日さんほどの歴史・伝統・影響を背負った方の口から出る言葉は背筋が伸びる思い。。。

「コク・酸味・複雑味、玄米を思わせる力強い味わい」が何よりも旭日さんのお酒

和食だけでなく肉やスパイス、油を使用した料理(まさしく台湾料理!)との相性は抜群です

左から
・旭日 特別純米原酒 黒渡 滋賀渡船六号
・旭日 生酛特別純米 レトロラベル
・旭日 特別純米生原酒 深酒冬 MIST 十水仕込み

滋賀県と言えばの「鮒寿司」


藤居代表&山西店長に大感謝