都々逸の記録。

ついったーのと、#ほぼ日刊都々逸 の投稿とか。

↑2023.08.15
↓2022.11.25


・ディスコでジュリ扇はためかせエアポートへの誘導図る
・止むことのない涙のように星は流れる夏の空
・据え膳食わぬ獣は居らぬ禿の捨てし淡い夢
・口をついて、さでたのは嘘、とさえずるきみは泣いている
・蝉の声だけ響く床の間祖母の小さく震える手
・アストロノウトこの空は過去と未来を繋ぐ海だよ
・あくむとよぶにはしずかすぎゆめとよぶにはくるしみすぎた
・メタモルフォシスやわらかに天使は羽根をただしく手折る
・からげた糸はほどけしらずだ固結びなぞ野暮なこと
・予防接種は済ませておきなこの火遊びは期限付き
・夏のにおいにさそわれてまぼろしみたいに蛍はひかる
・そらのとびかた、おしえてあげる曇り空には虹かかる
・はろーじんるいぼくたちははるかとおくのほしからきたよ
・手を離すなら覚悟を持ちなよ手を取る時よりつよくだよ
・末広がりの夜空に浮かべた星のいかだに君乗せて
・まるで夢をみるみたいにおやすみ来世って手をふるから
・靴裏を見てねえさんがわたしの摺り足見抜いて笑う
・平和を願う祈りを込めてフェニックス昇る信濃川
・スペースキャットは天の川まで月の光をたどり行く
・なないろのにわときめきはまたひかるきしべにながされる
・叩いてみても渡れぬならばつくってしまえばいい話
・見えない星を眺めてみてはあなたの星座さがしてる
・自動ドアにも気付かれないし声も消えたら泡になる
・(#ロボむつキルキル でつくった連作、4首)
・待てど暮らせど姿は見えぬならば待とうか飽きるまで
・しあわせだとかかなしみだとかたぐりよせてはにらめっこして
・耳をすませばさくらが笑い花びら散らす淡い空
・春霞にていつかの君がながい黒髪およがせて
・ヤギのお腹に耳をすませば若き風の声が聞こえた
・私はけもの朗らかな笑い声だけ喰らい生きゆく
・生命線をゆるりとおよぐ白魚(しらうお)のゆび黒い髪
・いつ何時もハンドル握り風になりたく「ノンアルで」
・変わるがわるに花がほころぶ今日も誰かの誕生日
・湯船に顔をうずめてみても消えることなき恋心
・手取り足取りおしえてやるさ馬鹿と鋏は使いよう

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