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平沢大河、まだ”本気出してない”だけ

本来であれば昨日がプロ野球の開幕戦。
しかしながら、コロナウイルスという新たな刺客が日本を席巻中ということで残念ながら延期になってます。

それはそれは悲しいできことで、改めて平和があってこそのプロ野球と痛感する今日この頃です。この辺りはやっぱり桑田も良いこと言ってます。

いつもと違ってその延期がいつまでになるやらとソワソワしている毎日であります。

ただ、一方でワクワクできるポジティブな事象も散見されているのも事実。

それは我らが”未完”の大器で、2軍で待機している平沢大河

2020年のスタートは右肘の不安もあり、2軍スタート。
精力的に自主トレからバットを振り続けて、感覚を掴みにいっていた矢先の出来事だった故にファンとしては残念だった。

ただ、3月19日の巨人戦(浦和)のこの打撃を見ると「あー、ちゃんと焦らないでよかったかも」と思わせる打撃の内容。

その理由は平沢大河”独特のスイングと弾道”

平沢本来のスイングは非常にシンプルかつシャープでありながら、ボールとコンタクトする時間が長く、ボールを”バットに乗っけて運ぶ”ような形をとる。こういう打者の打球はセンター方向のストロークで伸びていく。実はこのような打ち方は右手と左手の絶妙なバランス感覚があってこそなし得る技であり、平沢大河はこの辺りのコンタクト能力は球界でも稀有である。

本来後ろ手(左打者の場合、左手)の方で”押し込むような動き”によって球を弾くことにより、打球の強さを生み出す打者が多い。ただし、押し込むだけだと、”弾くだけ”になり打球に伸びや粘りが生まれにくくなる。
つまり、リードする手が弱いとボールをバットに乗っけることができない。

平沢の場合、このリードする右肘の不安により本来の”左右の手のトータルバランス”により繰り出される打撃スタイルにエラーが起きていた。

続く3月20日の楽天戦(浦和)でも素晴らしい打撃内容を見せてくれた平沢大河。

右肘の不安がなくなってきたからか、本来の”バットに乗っけて”運ぶ打撃スタイルに加えて、振り切るスイングの強さが加わり引っ張り方向への強い打球も生まれてきた。

2020年シーズンはドラフト5位入団の福田光輝の活躍、猛烈なアピールによって「改めて弱肉強食のプロの世界」を肌で実感しているだろう。高卒プロ入りの自分と同じ年代の選手が、大学を経て入団してくるこれまでとは一味違った”危機感のあるシーズン”。

福田光輝もその素晴らしい適応能力と思い切りの良い打撃スタイル、スイングで評価はうなぎ登りではあるが、あの攻撃的なスイングをフルシーズン継続していくにはかなりの負担が体にかかるはず。更には遊撃を中心に様々なポジションを守れることもシーズンを通じたコンディション維持の難しさという壁に必ずぶつかる。

平沢には「プロ野球での1シーズンを戦い抜いた経験」という何よりに勝るアドバンテージがある。右肘の不安が一掃された今シーズン、安定してきた守備面に加えて、持ち前の”独特な”打撃スタイルで未完の大器払拭を期待したい。

平沢大河、はまだ”本気出していない”だけ

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