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vEXPERT な NVIDIAn(エヌビディアン)が2020年を振り返ってみる

※この投稿は『🎄vExperts Advent Calendar 2020🎄』の21日目の投稿です。
※所属会社を公開していますが、当記事は、個人の見解、個人で調査した情報を記載していますので、間違っていることもあります。正確性を保証するものではありませんので、ご了承ください。

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まえがき

🎄Advent Calendar🎄は年末の恒例イベント。2020年も間もなく終わります。今年は、誰もが強く感じたことかと思いますが、大きな変化を余儀なくされ、本当に大変な1年でした。また、これは今年で終わるお話ではなく、来年以降も、身体と心にとって普通になるまで、続くと思います。そして、それが明ける頃が”新常態”なのかなと思います。

やや重い書き出しになってましたが、このような1年の中で、仕事面での良かったことは、オンラインが常態になったこと。日々のミーティングのオンライン化も良いですが、それよりも、例年、海外で開催されるイベントに、日本に居ながら参加できたのは嬉しかったです。年に複数回も海外のイベントに出張させてもらうことは難しいので、多くのベンダーさんのイベントで発表される、最新の情報やトップのプレゼンテーション、そして、今までオンライン化されていなかった、ブレイクアウトセッションに、自宅から参加視聴できたのはとても良かったと思っています。
(主催する側は大変だったと思います。ありがとうございました。)

というわけで、この記事では、2020年を振り返りながら、個人的に注目したい、イベントで発表された内容を雑記的にまとめたいと思います。
(必ずしもカレンダー順じゃないです、悪しからず)

VMworld 2020 - Project Monterey

セキュリティやマルチクラウドに関する取り組みが多く発表されましたが、個人的に一番興味があったのは「Project Monterey」の発表です。もちろん、Project Montereyも、セキュリティやマルチクラウドの取り組みのひとつでもありますが(Redefining Hybrid Cloud ArchitectureとかIntrinsic Security等)、新たなアーキテクチャとして、SmartNIC テクノロジやDPU(Data Processing Unit)をサポートし、ビジネスアプリケーション・ワークロード向けにCPUリソースを確保するために、ネットワークやストレージのI/OをSmartNIC/DPU にオフロードできるところ。これを実現するため、Intel、Pensando Systems、そして、NVIDIAもパートナーとして協力参加しています。

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「CPUリソースを確保するため」ということでは、NVIDIAは、グラフィック処理やコンピュート処理をCPUではなく、GPUで行うGPUコンピューティングを推進。また、仮想化されたワークロード向けには、VMware ESXi に対応した「NVIDIA vGPU」という仮想化テクノロジーも提供しているので、グラフィック、コンピュートに加え、ネットワークとストレージI/O、セキュリティまでもオフロードできるようになれば、お客様のビジネスアプリケーションの更なる高速化が図れますね。

ちなみに、NVIDIAのDPUは、2020年にNVIDIAに統合された、旧Mellanox Technologies社が取り組んできたものです。あと、余談ですが、毎年、VMworld のスポンサー展示内容について、TechTarget さんが賞を発表されてますが、今年の発表では、Best of VMworld 2020として、SmartNIC である「NVIDIA ConnectX-6」が選ばれています。

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VMworld 2020 - VMware and NVIDIA CEOs Discussion on AI and ML

VMworld 基調講演後のセッションとして、VMware CEO Patさんと NVIDIA CEO Jensenさんの対談セッションも貴重な機会でした。セッションタイトルは「VMware and NVIDIA CEOs Discussion on AI and ML」。

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この偉大なおふたりの対談では、VMware vSphereにGPUアクセラレーションを導入し、ベアメタルパフォーマンスに近いAI/MLのジョブ実行パフォーマンスの実現や、NVIDIAが提供するNGCカタログの活用を VMware Tanzu Kubernetes Grid で支援したり、と、エンタープライズでAI/MLの管理性や生産性が上がる取り組みが話されました。これも楽しみです!
https://www.nvidia.com/en-us/events/vmworld/

↓公式なVMworld 2020 発表まとめ(Announcement Summary)はこちら↓
https://www.vmware.com/company/news/updates/2020/vmworld-2020-news-announcement-summary.html

GTC 2020 Fall

VMworld 2020 の翌週にオンライン開催されたのが、GTC 2020(NVIDIA GPU Technology Conference)です。GTC は、主にディープラーニングやハイパフォーマンスコンピューティングに関するGPUコンピューティングの(おそらく)世界最大のイベント。今年はオンライン形式、春と秋の2回開催。秋の開催にあたる、このイベントは、全世界7つのタイムゾーンで、同時開催され、例えば、日本のタイムゾーンでは、日本オリジナルのセッションが公開されました。

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GTC は、CEO JensenさんのKeynoteでスタートします。オンライン形式になり、春に続き、今回も、Jensenさん宅のキッチンから講演。通称 Kitchen Keynote!多言語字幕対応で良かった(助かった)!

Keynoteは、全9章の構成になっていて、全部、視聴して欲しいですけど、仮想化界隈の方は、パート5「Data Center Infrastructure-on-a-Chip」は要チェックです。DPU の必要性、BlueField-2の紹介、BlueField のロードマップ、そして、VMware とのパートナーシップ、について視聴できます。

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BlueField-2 DPU には、ARMコアが搭載されていて、単なるNICではなく、以下に挙げる仕事をこなし、CPU負荷のオフロードを実現します。
・マルウェアのブロック
・高度な暗号化
・ネットワーク仮想化
・負荷分散
・侵入検知と防止
・データ圧縮
・パケット交換
・パケットインスペクション
・ソリッドステートおよびハードディスクストレージのプールの管理

そして、基調講演で紹介されたテクノロジーとVMworldでの対談内容がまとめられたようなスライド(下)です。

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GTC 2020 日本語ブレイクアウトセッションでは、NVIDIA vGPU の業種向けのソリューション紹介や事例について、複数のセッションがありました。リモートワークでも生産性を落とさない(優れた操作性・ユーザーエクスペリエンス)を求める声はどんどん大きくなっていて、それを実現するためのVDIに必要なピースとして vGPU の利用が広がっています。2020年に公開された NVIDIA vGPU の導入事例と、そのリンクを以下に列記しておきます。

2020年公開  NVIDIA vGPU 成功事例リンク

三菱自動車様 事例 NVIDIA vGPU + VMware Horizon
スクウェア・エニックス様 事例 NVIDIA vGPU + VMware Horizon

日本電子専門学校様 事例 NVIDIA vGPU + VMware Horizon

Japan VMUG - vExpert が語る #2 on Aug

半分個人で参加させてもらっている(?) VMware User Group(VMUG)。
今年はオンライン形式でミーティングが開催されており、何度か参加して、毎回、遅い時間まで楽しませてもらっています。

8月に「vExpert が語る」シリーズの第2回に、前職の戦友らと、スピーカー参加させて頂き、vEXPERT に選出されるきっかけとなった、アプリケーション仮想化の取り組みについて楽しんでプレゼンさせて頂きました!

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Japan VMUG - UserCon 2020 Online on Oct

VMUG の年次の総会にあたる ”UserCon 2020”にも参加させて頂きました!
NVIDIAからは、VMworld と GTC が終わったあとでしたので、前述のような取り組みをVMUGの皆様にお届けしました。今後も、新しい情報を皆様に届け、たくさんのフィードバックを頂きたいと思いますので、宜しくお願い致します。記念に頂いたVMUGパーカーは、在宅勤務の仕事着にしてます!

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あとがき

VDIだったり、アプリケーション仮想化だったり、ずっと、Windows界で生きてきましたが、SmartNIC と ESXi on ARM の話を聞いて、初めて、ARMデバイスとして、NVIDIA Jetson Nano を買ってみた。これに、ESXi をインストールしたかったんだけど、いろいろと足りてなくて、今年は断念。来年、先駆者がいたら、そのフォロワーさんとして取り組みたいなと思います。とりあえず、Jetson には、Ubuntuを入れたので、画像判断できるAIデバイスに仕立てたいと思います。来年もよろしくお願いします。

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vExperts Advent Calendar 2020
Kzmaybe(vEXPERT 山辺
@virtapp_life

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(免責)
本ブログは私が個人的に行っているブログであり、所属する会社とは関係ありません。本ブログ内の情報は、個人の見解、個人で調査した情報を記載していますので、間違っていることもあります。正確性を保証するものではありませんので、ご了承ください。

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