勝つことの意義と負けたことがもたらす未来

僕達の勝敗

負けであることを認め、受け入れ、勝ちを手にいれるためにどうするのか?ということを問うた楽曲。勝ち負けと言っても、目先の勝負ではなく、自分の行いが、果たして正しいものなのか?それで良いのかということを、自らに、そして世間に問うている。何を持って勝ちとするのか、負けになるのかということが重要なのではなく、自分がやっていることが本当にそれでよいものなのか、一度立ち止まって考えてみようと提案のようなもの。
だからこそ、「やれる」「晴れる」「きっと」という良い未来を想像できる言葉で優しく締めくくる。あえて「絶対」という単語ではないのかと最初こそ思ったが、そもそもその勝ち負けをおいた行為そのものがどうか?ということもあるだろうし、絶対という強い拘束力子がなくても、行動できる人がいるという期待とちょっとの不安もあって、「きっと」に絶対の意を期待してしまわぬように、「きっと」になったのかもしれない。

ピアノの優しいイントロから始まり、楽曲全体のイメージは、温かさばかりを感じるが、その温かいメロディに乗せられた歌詞は、なかなか考えさせられるもので、答えに窮するところがあるような切れ味、鋭さを兼ね備えている。この楽曲から放たれるイメージだとゆったりとした心地よさを思い浮かべてしまうが、こういう調子の楽曲の方が、メッセージの強さを伝えることことができるかのではないかと思う。
「あえてポップ調にして、言いにくいことを伝えやすくする」
「メッセージとメロディがぶつからないようにする」
音楽の素晴らしいところは、旋律だけではなく、歌詞をつけることで、どちらかでは伝えきれなかったものを、どちらかで補うことで、それぞれを足し算するだけではなく、掛け算や何乗にもできる可能性が無限にあるところ。
それぞれのもつ力が一緒になったとき、より音楽の映像がはっきりと頭の中で再生される。歌詞があることは、音楽の可能性をどんどんと広げることになったと思う。

答えは僕等の負けだ
欲をかき席をどかないツケが未来を黒く塗りつぶしている
ここから僕等の勝ちは
憎しみの連鎖この手で閉じて愛する事の意味を伝える

やれる やれる やれるさ きっと
張れる 晴れる 晴れる 晴れるさ

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直接的な表現は控えているのに、どうしてここまでペルソナを特定したような楽曲になるのだろう。
表現としては、そこまで難しいものを使っているわけではないのに、こんなにも鮮明に自身の映像に直結できるのだろう。

さぁ、次はちゃんと勝ちを手にしたい。

#GLAY #僕達の勝敗 #勝ち負けを決めるのは自分



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