カメラを止めるな!いや、今すぐ止めて

Scoop

なかなか興味深いエピソードがある。JIRO楽曲なのだが、元々は、THE PREDATORS用に作った楽曲だったそうな。それをTAKUROが聴き、GLAYでやりたいということで、TAKUROが詞を書いたなんていう話。確かに言われてみれば、THE PREDATORSのアルバムに収録されていたとしても、違和感はない楽曲だと思う。(だからこそ、個人的にはぜひともTHE PREDATORSでカバーをしてもらいたい。山中さわお氏の声でこの楽曲を聴いてみたい。)

タイトル通り、MVもスクープをテーマにしていて、カメラに主張をするような素ぶりやカメラを避けるような仕草だったり、カメラを挑発するような行為を混ぜ込みながら、マスコミに対する皮肉を表現している。

どいつもこいつもみんなパパラッチ

GLAY公式サブスクリプションアプリ「GLAY」

なんて謳っているように、行為的なものとしてではなく、撮られる側の苦悩というか、愚痴というか、そういうものが見て取れる。全てを否定しているわけではないだろうし、うまく付き合っているところもあるとは思うが、比較的平和主義なGLAYでさえも腹に据えかねるような思いを度々していると思うので、音楽という最大を武器を使ってのある種の反撃なのではないかと思っている。

見る角度によってはちょっと辛口な楽曲ではあるが、ライブでは盛り上がる楽曲であることは間違いないし、胸になんとか留めている思いをGLAYと一緒に思い切り吐き出すことができる楽曲というのはありがたい。楽曲を初めて耳にした時から、ライブでどう盛り上がれそうなのかのイメージがつきやすい。そして、イメージ通りにライブではお腹の底から叫んで発散することができる。発散している先や内容は本当に多種多様であるだろうが。

JIRO楽曲であるからというわけではないだろうが、よくよく聴くとこれまたベースの音が特徴的。発散タイプの楽曲は、比較的ベースラインがメロディアスであることは少ないが、この楽曲は基礎を固めるというよりも、感情の動きをベースで表現しているように感じる。ギターがメロディラインを弾きそうな箇所で、ベースが歌う。ギター2本が感情を表現するだけではなく、要所要所でベースも同じ役割をするため、その分の表現幅が広がる。だからこそ、ただ皮肉をぶつけるだけではなく、自分の中に自制心を持ちながら、発散させることができる安心感のようなものを感じずにはいられない。

スクープ欲しさに、人の生活を土足で踏み躙るようなことはしないでいただきたいと、この楽曲を通じて切に感じます。

#GLAY #scoop #みんなパパラッチ #ほっといてやれ




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