心も身体も解き放たれる瞬間〜PEACEFUL SESSION〜

南東風

「みなみごち」と読む。なんだか、ちょっと中国の言葉っぽいというか、どこかの地名かしら?なんて印象を受けるが、このタイトルの楽曲は本当に心身ともに解きほぐしてくれる。もう、明るさとポジティブさと爽やかさと…と前向きな単語がどこだけ並んでも、否定できるものが何もないほどに、本当に開放感というか、心の奥の方にある淀んだ気持ちの全部を吸い込んでくれるような楽曲。確か、2019年の25周年のライブ前のファンクラブ会員向けのアンケート「ライブで聴きたい曲」の1位だったはず。そう、ライブで聴いたらまた一層楽しめる楽曲。GLAYの中のポジティブソングの中でも、一番ではないかというくらい、曇りがない。

ライブでは、南流石さんという振付師の方が振り付けをしてくれた、クスッと笑えて、でもすぐに覚えられて、しばらく踊っていなくても、体がちゃんと覚えているという絶妙なダンスというか、振りを会場中の全員とやる。これは、GLAY楽曲の中でも、ごくごく少数の振り付き楽曲なのだ。だからこそ、ライブ人気も高い。だって、誰でも踊れてしまうような、でもすぐにできるわけではなく、何回か振りのお手本を見ないとできなくて、でも覚えたら忘れない。2019年の時は、自身が行った公演では、「良いGLAY」の日ではなかったために聴けず、最近もあまりやらなくなってしまったなと(新曲がどんどんリリースされるから、アニバーサリーとかの時までお預けかも。。。)。久しぶりに踊りたくなってきた。

そして、この楽曲には、コーラスで、函館の戦友と言えるYUKI氏と、今ではもうこのコンビネーションは見られないだろうと少し寂しいくずが入っている。アルバム収録の方ではなく、「Blue Jean」のカップリングとして収録されている「PEACEFULL SESSION」という方が、コーラスが楽曲を盛り上げてくれる、より一層の幸せたっぷりバージョンだ。1番のAメロ途中からくずが入ってくるのだが、2人の味の低音が、TERUの高音ボイスをすっと支えてくれている。これって、本当に上手な方しかできないし、あとメインを歌うボーカリストの声量がないとバランスを失う。バランスも絶妙。そして、YUKI氏。言わずもがなです。この楽曲が爽やかで、風がさっと窓へと抜け行くような心地よさを生み出しているのは、間違いなく彼女の力だと思う。楽曲に花を添えてくれて本当にありがとうございます。

さらにはMV。ファンの肩を何十人か招待の上、撮影されたような(またしても私の小中高の同級生がいる。。。)。ファンは赤、オレンジ等の明るい暖色の花を1本持ち、GLAYのメンバー周りをぐるりと囲んだ状態で、それを振りながら、ずっと笑顔が溢れている。GLAYがもたらす幸せの形をファンに惜しみな注いでくれる、そんな瞬間が垣間見られる。MVのTERUの表情は色気もスッと入ってきて、心が洗われる。

楽曲はさることながら、その楽曲を取り巻く環境やそれを作ってくれるスタッフの方にも心底ありがとうと言いたいです!




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