一気に全国区の楽曲に。ベストアルバムの威力
RHAPSODY
『REVIEW』というベストアルバムが爆発的なヒットをしたことで、収録曲である各曲に一気に光が当たるようになった。代表的なのが、「彼女の"Modern・・・"」や「千ノナイフガ胸ヲ刺ス」だろう。「KISSIN' NOISE」なんかもインディーズアルバムに収録されている楽曲だが、急に全国区の楽曲になった。ベストアルバムにも関わらず、シングル曲は約半分しか収録されておらず、ベストというにももっと優先すべき曲があったのでは?と思うようななかなか渋い選曲が特徴で、これがベスト版ブームの火付け役になったのだから、音楽に対する大衆の心の動き方は予測不能だ。
またしても前置きが長くなった。そのベストアルバムの中でも、ひときわ目立たなかったのが、この楽曲ではないか。
昨日の話ではないが、もちろん嫌いではないし、そこまで無関心でもない。ただ、「ベスト」と言われる形式のアルバム。12曲しか入らない選抜メンバーは、ほかにはいないのか?と考えてしまうような楽曲。当時のインタビューをリアルタイムで読んでいないので、真相はわからないが。
しかもシングル曲ではないのに、MVが存在していたとは。
恥ずかしながら知らなかった。。。(はい、ファン歴26年になります。)
海外で過ごすGLAYを切り取ったMV。再生回数こそ多くはないが、GLAYメンバーの素の部分が見られるなんとも嬉しいMV。
なんか、ベストアルバムに入るにはちょっと。。。的なことをつらつらと冒頭書いてしまったが、改めてMVを観て、楽曲を聴くと、この楽曲への思い入れが急に大きくなっていく。この楽曲にはこのMVしかないのではというくらい、撮影場所含めてベストマッチに思えてくる。
こんな暑くて乾いた土地で、ビシッとスーツを着こなして歌うTERUの姿も、すっとポケットから札を出してギターを受け取るTAKUROも、タバコの煙をくゆらせる姿に色気が止まらないHISASHIも、そういえばこの頃はいつも斬新な髪型をしていたななんて思わせてくれるJIROも、ずっと昔の映像なのに、そこに新鮮さを感じる。いや、みずみずしさか。
『REVIEW』がリリースされた頃は、上段のように、「なぜこの曲が・・・」という思いが確かにあった。ベストアルバムの楽曲ではなかろうと。でも、デビューしてわずか3年でリリースするベストアルバムの選曲としては、この「RHAPSODY」が、アルバムの中の強すぎる個性たちを中和するよい緩衝材的な役割をしているのではないかと、今はそう思える。
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