タイトルにこめられた覚悟

生きてく強さ

最初にタイトルを耳したとき、「ん?」とおもうはず。自分がそうだったからというのもあるが、歌詞の中にその言葉を入れたとしても、タイトルにストレートにぶつけるのは、なかなかの覚悟だと思う。
自身を鼓舞するために聴いたり、落ち込んだ時に心に寄り添ってくれる存在であることは確かだが、それ以上にバンドとして決意表明的なものを感じずにはいられない。

前作のシングルが、当時の「ヒットの法則」に則ったタイアップを獲得して、ここから名実共にヒットを狙えるであろうタイミングで、バンドとしてのビジュアルやイメージから離れた「生きてく強さ」というタイトルの楽曲で勝負に行くことは私からすると、えらい覚悟のいることのように感じる。
当時は、バンドメンバーだけでは物事を決められないはずだろうから、少なくとも事務所とかの最終判断があっただろうが、それにしても…だ。
結果として、この楽曲が持つ本来の力を遺憾なく発揮できる状態にはなったと思うが、そこには刹那的なヒットとかよりも、バンドとして発信すべきものが何かということを考えた上での、ある種の戦略のようにも思える。

「生きてく強さ」という楽曲が持つ魅力についてはまた次の記事にて。覚悟を持って、あのタイミングでリリースされた楽曲は、その後、大きな力となって、リスナーの心に寄り添うのです。

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