風にひとり揺れながら。名もなき丘の上からの景色は。

風にひとり

HISASHI楽曲の名曲。HISASHIが作る楽曲はどうしてこんなにも私の心を掴んで離さないのか?と強く思ったことがあった(今も軽くそう思っている)が、それは自分に限った話ではないことは、冷静になってみるとわかること。ただ、私自身がグッとくるポイントはHISASHIが作る楽曲の中に、確実に潜んでいるということ。とにかく打率が高い。そして、世間一般のGLAYのイメージとは違う角度での魅力を感じられる楽曲が多いからこそ、よりHISASHI楽曲を知ってもらいたいと切に感じている。「風にひとり」はまさにその楽曲。

ただ、アルバム『GLAY』リリース時のツアーの時のセットリスト。とにかく感情が揺さぶられて仕方のない「Precious」の後が「風にひとり」だったために、毎度「Precious」の余韻に引きづられ、気がそぞろ状態で聴いていたように思うので、なんとももったいないことをしたと思っている。だた、あんなにも全力の「Precious」の後では、そこまで気持ちの切り替えができないって!でも、会場中に駆け抜ける緑色のレイザーライトが、「風にひとり」の世界観を如実に表現してるなって思いながら、ステージを見ていたように記憶している。

ライブでは、それはそれは盛り上がる。HISASHIはもうちょっとメジャー調の楽曲を作る方が好きらしいが、マイナー調のHISASHI楽曲はとにかくかっこ良い。稚拙な表現だが、とにかくカッコ良い。そして、TERUの持つボーカル力の新しい引き出しを容赦なくガンガン開けさせるようなメロディを作るもんだから、TERUの可能性の扉が開いていくことが、これまたファンにとってたまらない。「coyote, colored darkness」はTERUの低音の妖艶さを引っ張り出し、この楽曲ではTERUの高音/ファルセットの引き出しを振るオープン。ここまで、はっきりと通ったファルセットは、GLAY楽曲の中でも珍しいのではないだろうか、特にこういうアッパーなナンバーの中では。激しい動きの中でも、サビのファルセットを全く危なげなく歌うTERUを見たとき、ここまで見越してこのメロディを作ったHISASHIには、この上ない賞賛の拍手を送りたいと心底感じた。

そして、他のギター以外(バイオリン?ビオラ?)の弦楽器とのユニゾン。lクラシックの楽器の王者:バイオリンとのユニゾンは、鳥肌ものだ。クラシックの音が鳴っているにも関わらず、思わず拳を振り上げたくなるのは、その融合が成功した証拠。優雅さというよりも、心地よさが全面に出た弦楽器同士のユニゾンに、音楽ジャンルを超えたコラボレーションの序章を思ってしまった。期待が止まらない。

https://www.youtube.com/watch?v=HV24kU5zlcY

HISASHI楽曲はとにかく名曲が多いので、リリースした後に演奏される機会は限られてしまうが、この楽曲が『GLAY』とアルバムの中で、7曲目に収録されていることで、アルバムを通して聴いた時に、ちょっとスパイスを加えてくれる役割としての秀逸さにも恐れ入った記憶がある。
HISASHIの才能がまた加速した1曲だ。

#GLAY #風にひとり #ギターとバイオリンのユニゾン #HISASHI楽曲

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