立ち止まる事も逃げ出す事も それもまた勇気

またここであいましょう

このシングルがリリースされた1週間後に「逢いたい気持ち」がリリースされる。いわゆる2週連続リリースというやつ。夏だったことをよく覚えている。そして、2週続けての「あいたい」シリーズ。当時から気になっていたけれど、「またここであいましょう」は、歌詞の中では

逢いたくなったらまたここへ来てよ ねえ

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と「逢」の感じを使っているのに、そして次週にリリースされる楽曲もタイトルに「逢」が使われているのに、どうして、この楽曲だけひらがななのだろうか。
学生時代の自分は今以上に食い入るようにGLAYの曲を聴いていて、字面さえも記憶するくらい歌詞を食い入るように見ていて。そして、ちょっと特徴的な単語を歌詞の中に見つけた時には、それを辞書で調べ、蛍光ペンを引くような子供だったから、どうしても歌詞が気になって仕方がなかった。
「逢」という漢字を初めて目にしたのも、GLAYの楽曲だった。そして、その後から、ことあるごとに自分でも「逢」を使うようになったからこそ、ひらがなでの表記が気になっていた。歌詞を大切にするTAKUROだからこそ、意味があると思うし、どこかのインタビューで答えているかもしれないが、自分の記憶の引き出しの中には解は見当たらない。

この楽曲は、いわゆるGLAY王道のポップサウンド。聴き処が多い。
まずは、イントロ。心が疲れている時は、このイントロだけで、涙が出る。秀逸。
そして、Aメロのベース。ちょっとばかりベースの音が目立つんだけど、トーンが少し落ちた時の後ろのベース音ほど、心にストレートに刺さり込んでくる。JIRO氏のベースは、基本主張をしたりせずに、ボーカルに寄り添うフレーズが多いが、ベースの音がいつもよりも目立つ時のベースは、特徴的なものが多い。このベースはちょっと跳ねるような、でも浮き足立ってない感じのトーンが、サビに向かってまだ抑え気味のTERUの声を引き立てる。

そして、歌詞よ、歌詞。はじめて聴いた時の衝撃よ。歌詞カード、貪るように見たもんね。

立ち止まる事も逃げ出す事も それもまた勇気なら

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え、立ち止まらないで進むんじゃないの?逃げ出すって負け犬じゃないの?って。この当時はまだ分からなかったけれど、多分、1999年くらいの自分たちに歌っているのかなって。周りの大人に担ぎ上げられるように頂点まで上り詰めてしまった過去の自分たちに、全てを受け入れるのではなくて、じっくり今と向き合っていいんだよと今の自分たちが言っている。そう考えると、当時どんな思いだったのか、それを数年経って世の中に出した真理がどこにあるのか。
そして、この歌詞がどれだけの人の心を救ったか。

そう、逃げ出すことだって、大きな大きな勇気。

#GLAY #またここであいましょう #「あい」と「逢い」 #逃げる事も勇気

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