空へ、届け

MISERY

hideさんの楽曲だ。トリビュートアルバムでカバーをしてから、GLAYにとっては節目となる大切なライブで披露されている。野外で演奏されることが多いが、必ずメンバーが空を見上げる。

http://www.hide-city.com/discography/?category=album_others&id=42

恥ずかしながら、原曲を聴く前にGLAYのアレンジverを聴いたため、自身にとって耳馴染みがあるのは、GLAYの方なのが正直なところ。原曲をなぞっているのかと思えば、GLAYなりのアレンジがかなりきいていた。大いなるリスペクトを込めた上で、GLAYとして演奏する覚悟を持ったアレンジなんだとわかった時に、一層楽曲への敬意が湧いてきた。

完全に私の感想・感覚でしたかないが、hideさんの楽曲は色褪せない。むしろ、相当時代を先取りをしていたのではないかと思うほど、今聴いても時代を感じさせない。あの時代っぽいよねという感じが一切ない。

また話はそれるが、GLAYを見つけてくれたのはhideさんとのこと。これは、GLAYも後から知った話だそう。hideさんが当時、GLAYというバンドがいるからとYOSHIKIさんに伝え、YOSHIKIさんがGLAYのライブを見に来たことから、デビューへの道が開ける。hideさんがいなくてもデビューの道はあったかもしれないが、それでもやっぱりhideさんがいてくれたから、今のGLAYがあることは間違いなく、私たちファンはhideさんへの大いなる感謝の気持ちが絶えない。

メロディはさることながら、とにかく歌詞が秀逸。難しい言葉を難しく使うことはせず、日常的に使われる単語を美しい表現に変換させる能力が抜群に高い人だと思う。楽曲的にバラードというわけではないが、歌詞をたどっているだけで泣けてくる。GLAYバージョンはかなりポップだが、しっかりと歌詞が味わえるようなアレンジ担っていると思う。そして、やはり回を追うごとにTERUの歌も、楽器隊の演奏力も格段に上がっており、楽曲に思いを込めながら、ちゃんと「遊び」を作れるようになったなと思ったのが、2014年の東北でのEXPOの時。客席にマイクを向けるもそう、アウトロのギターのユニゾンのピタッとあった心地よさもそう、ベースが跳ねている感じもそう。リスペクトをしながらも、音楽を楽しんでいる様子をちゃんと空に届けようとしている様子が伝わってくる。

またいつかMISERYを聴ける日があれば、その時はまずはまっすぐに空を見つめ、そこに感謝の想いを送らせてください。


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